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中盤 その3

 なんかいっぱい書けたから投稿します〜! 次は深夜1時ね!

「ああー!!!!」


「いったと思ったんだなー! さすがに海星さんも強いんだなー!」


 旋木と奥山が袖女の一撃に対してのリアクションを見せる中、俺は1人、自分の世界に突入していた。


(あの攻撃はよかった……よかったんだが……)


 おそらく、その攻撃は俺との訓練の間に開発した新技だろう。実際、その効果は素晴らしく、海星大河の優位点であるオーラの性質を知っているポイントをうまく利用し、生み出された魚群を奥ごとぶち壊した。


 その行動自体は素晴らしかった。袖女の手の中で、これ以上ない最善の手と言える。


「……()()()()では、だけどな」


「んー? 袖女って誰なんだなー?」


「あ、いや、こっちの話。何でもない」


 おっと危ない。思わず口から出てしまっていたようだ。


 話を戻そう。今回の袖女の行動は正直言って間違いではない。


 しかし、正解というわけでもなかった。


 俺が思うに、新に賞賛されるべきは、海星大河だと考える。


 あの女が魚群を出した狙いは、少し前まで魚群の影に隠れて袖女に接近するためだと思っていた。


 しかし、新の狙いは魚群に対する袖女の行動。おそらくだが、俺と一緒に訓練していることを知っていた海星大河は、袖女に対しての明確な答えである魚群でのかく乱を、俺との訓練によって克服されたと推測して、近づきながらも、自分の体の周りに水のバリアを張っていたのだ。


 袖女は魚群を突破してくると信じて。


(やられた……)


 このせめぎ合い。現状だけ見れば、勝利したのは袖女だと誰しもが思うだろう。だが、海星大河はこうなることをわかった上で、完璧に予知して行動を受け入れたのだ。


 こうなることを予期していたということは、必然、ここから先の行動は海星大河が常に一歩先を行くことになる。


 先のことを考えれば、勝利したのは間違いなく海星大河だった。









 ――――









 攻撃を水のバリアで守られた瞬間、私の中で、読まれていたんじゃないかと脳が警報を鳴らすが、私は即座に頭を左右に振り、その考えを否定する。


(いや、大丈夫! まだ私の方が優位だ!)


 仮に、仮にだ。訓練所にいるのを見て、魚群を何かしらの手段で突破されることを読んでいたとしても、その何かしらの手段がわからない以上、こちらの動きを読んでいると言っても、その精度は6から7割ほど。


 先読みして行動し、戦闘を優位に進めることができるレベルの先読みではない。


 だって、6から7割ほどの精度しかないのなら、もしそれが外れた瞬間、頭の中で組み上げたロジックは一気に崩れてしまうから。


(つまり、まだどちらかが優位とは言えない! つまりどっこいどっこい! まだ平等なんだ!)


 問題は水のバリアが解除された瞬間。初撃をどちらが当てるかが勝負の鍵となる。


 それを察知した私は、すぐさまオーラを右拳に溜め、水のバリアが切れた瞬間に攻撃を叩き込むために準備する。


 が――――


(!? バリアの水が……!?)


 バリアに使われている水が、水鉄砲のように発射された。

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