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発覚と明確と

 がんばりマスタード

「何やってるんですか!?」


「そんなに怒るなって……敵は返り討ちにしたんだからよ」


「ワン!」


 俺はゴリラの筋肉の鎧を貫いた後、ゴリラの右腕を引き千切り、我が家に帰宅した。


 ブラックはゴリラの戦いの時、自分で物陰に隠れていたようで、戦いが終わった後は現地にこちらに戻ってきていた。


 そのまま洋室に入って袖女を叩き起こし、今に至ると言うわけだ。


「返り討ちにしたとかそういう問題じゃないんですよ……もう! もう!!」


 まぁ……正直、俺も迂闊だった。それは認めよう。だが、これによって新たな情報を得たのも確かだ。


「安心しろ、今回の戦いのおかげで得た情報もある」


「……なんですかそれって」


「1つは、確実に大阪派閥に狙われていると言う事、特に今回の戦いから、俺を主に狙っている可能性が高い」


 今回、俺は1人の……正確に言えば、1人と1匹のタイミングで狙われた。という事は、俺を狙っている可能性は大だ。


 そしてもう1つが……


「……後、この腕だ」


「……ああ、そういうことですか」


 俺はそう言って、ゴリラから引き千切った腕を差し出す。

これを調べれば、ある程度、やつら大阪派閥の技術はいくらかは知れるはずだ。


「俺はこういうのの知識は無いからな……お前ならできるだろ?」


「まぁ、少し位は……ですけど、機材がないですよ」


「それならいくらか俺が出してやる。200万あれば大丈夫だろ、それで調べろ」


 ダメージは受けていない。なので休養は不要だ。連続して戦うことも可能。あのゴリラはそこそこ強かったし、戦った後でこの状態なら、十二支獣以外は敵ではない。


 という事は……


「ここからは、十二支獣との戦いが始まるわけか……!」


 相手のボスはあの戦いを監視していたに違いない。と言う事は、相手も俺の力を目にしたのだ。あのゴリラよりも強い十二支獣をぶつけてくる事は必定。


 ここからは気を抜けない毎日を過ごす事になるだろう。


 だが、気を抜けない毎日など、神奈川と東京で経験済み。それに、疑心暗鬼だった少し前と比べてシンプルなので俺好みだ。


(上等だぜ……!)


 俺の馬鹿な思考回路が導いた展開だが、良くか悪くか、強い敵と戦えそうな事に、心を躍らせていた。









 ――――











「本当に驚かされてばかりだな……」


「まったくだよ、あのゴリラが瞬殺なんてね……」


 目の前のモニターにさっきまで写し出されていた光景。それに2人は言葉が出ない様子だった。


「彼を知りたい……あのパワー、あのスピード、あの洞察力……あれがもしスキルならぜひとも調べて…………いただきたいものだね」


「……どうする? ベドネ」


「決まってるよ、もうあの子たちを出すしかない。タウラスとブラギ以外はネームドでは無いにしろ、もうぶつけるしかないよ」


「……しかし、攻めるにしてもいつにするんだ? 周りにバレないように攻めるタイミングなんて、そうそう簡単に来ないと思うんだが……」


「今更、そんなこと気にしてどうするんだいネーリエン」


「…………ベドネ貴様」


「周りの事なんてどうでもいい……徹底的に叩いて、彼を捕獲するんだよ」












「なりふり構わず……ね?」


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