六日目 日本の希望
聞いてくださいよ・・・
前回の投稿の二日後に完成したんですが、それが消えてしまいモチベがさがり、その三日後にもう一度完成させたのにまた消えて、これが三度目の正直です。
疲れました。更新遅れて申し訳ありません。
「部隊長!報告であります!最前線であるシキナ島、陸上精鋭部隊壊滅!同じく最前線、海上部隊は全滅です!」
「な、なんだと!?それは本当か!?」
「確かであります!アメリカ陸軍はそのままシキナ島を占領、となりのフレスト島を制圧しようとしています!現在の最前線はフレスト島になりました!」
「くっ・・・なぜ日本にここまで部隊が集中しているのだ!?くそっ!!なんとしてでもソルティ島は守り抜け!あそこは重要軍事基地だ!最悪フレスト島は捨てろ!」
「了解しました!」
そういって、副隊長は
『陸軍、全員フレスト島から撤退、ソルティ島を死守しろ!なんとしてでもだ!』
と、無線で陸軍に伝える。
日本軍がアメリカに勝てないのは皆知っていた。焦りが生まれてきていたが、それでも諦めないのは日本最強部隊である空軍、天空騎士の圧倒的な力に賭けているからである。天空騎士たちは全員、上位能力を持っている。
つまり、日本全体の最強にして最後の希望なのだ。
「ほ、報告です!アメリカ軍は全軍をソルティ島に仕向けて来ましたっ!その数260万!!」
「な、な・・・」
隊長は言葉を失ってしまった。
日本軍は安否不明の人間を人物を除き残り総数12万ほどである。対するアメリカ軍は20倍以上である、誰から見ても勝てる気配は無かった・・・
「!?超高速接近反応!!!回避してください!」
と、参謀が叫んだ。直後、
ズドォォォオン!
と大砲のような音が鳴り響き、何者かが落ちてきた。
参謀が叫ぶ
「だ、だれだっ!?」
「ほう、貴様らが日本の猿か・・・」
「に、日本語!?いやお前は・・・お、お前は!?」
「頭が高い」
「な―――」
そこで彼は言葉を止めた。いや、喋れなくなったのだ。彼は不思議そうな顔をしたあと、首筋から赤液体が垂れてくるのに気づいた。
「・・・え?」
そのまま滑るように首が落ちていき、噴水の如く血が吹き出した。
「て、敵襲!!!緊急警報!」
隊長が叫ぶ。
そう、いま参謀を目にも止まらぬ速さで切り裂いた男こそが、アメリカ軍兵長であり、アメリカ最強の男カリバー・ロイズである。
別名 『風の暗殺者』
その男が落ちてきたのだ。
と、同時に・・・
全くの音を出さずにもう一人人物が現れた。
言わずもがな、俺である。
「ちーっす」
この男(俺)がアメリカの歴史に永久に名を残すことになるだろう。
◇◇◇
「ちーっす」
突如空間が歪み、そこから現れた高校生ほどの男が緊張感の欠片もない挨拶をする。
誰だ!?また敵か!?・・・いや、間違いなく日本人だ。
「だ、誰だ君は!?」
「んー?そうだねぇ、とりあえずそこにいるやつを倒してからにするよ。」
カリバーの眉がピクリと動く。
「・・・おい?俺の耳が悪くなったのか?日本の猿が俺を倒すと?おいおい、貧弱人種の人間モドキが俺を倒すってぇ?はっはっはっは・・・
冗談でもキレたぜ、お前は死刑だ。恨むなら敵を見謝った自分を恨めよ」
「自己紹介ながっ」
またカリバーが額に青筋を浮かべている。
な、なんなんだこのガキは!?
くそっ!
「こ、降参します!そこのガキはどうしようが知りません!アメリカに我々は降参します!」
「ん?お前、俺を見捨てるのかよ。まぁいいわ、今の発言記録してあるから俺が生き残ったら軍のお偉いさん方に見せてやるよ。」
「あ、当たり前だろう!お前なんか誰も助けねぇよ!」
「・・・そうか。」
「おい!いつまで喋ってんだぁ!?早く殺してやるからよぉ!」
「それは光栄だな。早くと言うくらいだからまぁ0.0000.3秒位は妥当だな。」
「そんな細かくできないだろう、ハッタリもほどほどにしておけ」
「試してみるか?」
「ッフ、バカめ。まぁいい勉強になるだろう、来世のな。」
「ほう、いきり上司の死に様の勉強ができふるのか、それは楽しみだ」
「な、なんだとぉ・・・」
こ、このガキ!俺らまで巻き込まれたらどうするつもりだ!
「落ち着け、じゃあお前がよーいスタートを言え」
「戯言をぬか―――」
鮮血が散る
次の瞬間、カリバーは微塵切りにされていた・・・
「・・・っへ?」
隊長であるこの俺ですら理解が追い付かない。
な、なにが起きたんだ・・・?
お、落ち着け俺・・・
あのガキが煽りまくって・・・そのあとあいつが・・・?あいつが倒したのか!?アメリカ最強の男と言われたカリバーを!?
「さーてと、帰るか・・・」
よ、よくわからない。もしかしたら夢なのかもしれない。それでも彼には話さなければいけない。
「ま、待ってくれ!」
「ん?どうした?」
「き、きみは何者なんだ!?」
「人間だ。じゃあな。」
「ま、待ってくれ!」
「なんだよ一回で済ませろ」
「に、日本を救ってくれ!他のところも・・・」
俺が言い終わる前に彼はこう言った。
「あー、それなんだけど、ここが最後だったんだわ。悪いな、遅れて。」
瞬間、俺は意味が理解できた。
彼は間違いなく、日本の希望だと。