二日目 能力覚醒
もうちょっと粘りたかったんですが、どうしても最強が書きたくて我慢できませんでした。許して!
「さ、はいるにゃ。」
「う、うん。」
がらがらがら・・・
「し、失礼します・・・?」
「おお!きたぁ!君が圭太くん!?」
「そ、そうですが・・・」
「そうかぁ!よし!戻れ、デスドラゴン!」
と、彼が言うと、ドラゴンではやや小柄の――それでも5mはあるが――デスドラゴンが光の粒子となって消えていく。
「・・・すげぇ」
「だろう?俺もこいつを呼ぶのにどれだけ時間がかかったことか・・・けど!君の能力は僕の能力なんかを軽々と越える可能性がある!そのために呼んだんだ!」
・・・は?何をいってるんだこいつは。
「いや、俺が能力ないの知ってるんですよね?まさか人違いですか・・・?」
「なにをバカなことをいってるんだ!君のその能力、封印されし力!」
「いや、そんな格好いいものじゃないですよ。実際なんも出来ないですし、封印とか名前だけですし・・・」
「本当にそう思う?本当にそうなら君なんかよんでないよ?」
「いやでも実際能力が無いようなものですし・・・」
「えっ・・・君まさか自分の能力無いと思ってんの!?」
「いや、まぁ、はい・・・」
すると彼は・・・
「はぁ、呆れたなぁ。そんな素晴らしい能力持っといて、そりゃないよ。」
「素晴らしい能力って!なんも使えないんですよ!?能無しと同じなんですよ!?」
「質問を変えるよ、能無しのことをどう思ってる?」
「えっ・・・」
ここで困ることになった。
能無し、それは稀に能力を持たずに生まれてくる子供がいる。そういった子は大体奴隷になるか、散々な扱いをされ自殺するかのどちらかだ。俺は封印されているみたいな感じだったから、能無しよりはましな生活をしていた。それでも虐めが当たり前の生活だが。
「・・・社会の・・・いや、人間の最底辺・・・ですかね?」
「・・・そうか、君も世界の常識に囚われるだけの人間か・・・おい、レイス」
「はい」
な、なんていったんだこのひと?世界の常識に囚われるだけの人間?いや、常識なんだから普通だろ!しらないよ、能無しなんて!なんて思いながらレイスと呼ばれて影から出てきた金髪ショートの美女が答える。だ、だれ?
「どう思う?彼のこと・・・」
「そうですね・・・ねぇ、能力の封印された子・・・圭太くんだっけ?ステホもってる?」
「え、ありますけど・・・」
「かして」
「あ、はい・・・これですね、どうぞ。」
ステホを渡すと、ふんふふーんと言いながら自分のてを翳している。
そして、浮かび上がったステータスをみて、俺は驚愕する。
名前 《レイス》
能力:無し
体力:A
筋力:B
俊敏:S
防御:A
精神:A
総合力:A+
と、表示された。
最初は全く理解が追い付かなかった。否、追い付けなかった。
そして書いてあることを段々と理解して・・・
「は、は、はぁぁぁあ!?能力無し、総合力A+!?な、何者ですか!?」
「?レイスですが・・・」
「そうじゃなくて―――」
「みたかい?君の、いや人間全体の固定概念を根本からぶち壊すステータスを。」
「え・・・そ、そういうことか。」
「そう、そしてなによりレイスみたいな能無しは、能力:無しと、反映される。だが君は?」
そういって僕の手を掴みステホに翳させる。
名前 《ケイタ》
能力:error【既知の能力に該当しません】
体力:E
筋力:D
俊敏:E
防御:E
精神:E
総合力:error
と、表示された。
「ぷっ・・・くく・・・んっ・・・っふ」
レイスさんが笑いをこらえている。なんて人だ、クールビューティーに見えてえらい感情的な人だな。
「君の場合はエラーだろ?そして、既知の能力に該当しない、言い換えると、未知の能力を所持している、ということになる。」
「!!!」
俺ははっとする。今まで、既知の能力に該当しないというのを、能力が使えないだと勘違いしていた。しかし、既知の能力に該当しないというのは、=能力が無いというわけではないのだ。知られてはいないがなんらかの能力がある、ということになる。
「・・・つまり、いつか封印が解ければ、能力が使える、と言うことですか?」
「・・・そうなるな。」
「そっか・・・」
「―――よし、デスドラゴン!来い!」
「!?」
巨大な魔方陣が描かれ、校庭に凶悪なフォルムのデスドラゴンが現れる。そして、彼がとんでもないことを言い放つ。
「デスドラゴン!こいつをぶっ殺せ!絶対にだ!」
『グルゥォォォアァ!』
まるでわかったとでも言わんばかりの咆哮をあげる。
「えっ・・・え?え!?俺!?」
「さあデスドラゴン!こいつを殺せ!」
「な、なにいってんだあんた!」
「ふっふっふ・・・お前のその力が本物なのか・・・見させてもらうよ?」
そういって消えた。逃げた。そして眼前にはデスドラゴン。あ、これ終わったわ・・・
口に破壊力を抜群にこめた闇の力を解き放とうとしている。はぁ、終わったな・・・
「さぁ!はやく!君の力を見せてくれ!」
と、空から声が聞こえるが、無視。どうせ死ぬし。はぁ・・・なんで俺がこんな目に・・・
・・・・そうだよ。
命がかかってんのに能力が無いというだけで見殺しにするクラスメイトども。いじめられてても見てみぬフリ、糞教師どもは『うちの学校はいじめなどありません!強きものも弱きものも平等に過ごせる学校です!』とぬけぬけと言い放つ。俺の苦しみもしらずに毎日毎日・・・あげく親にまで見捨てられる俺・・・なんで俺ばかり!なにもわるくない!俺だって能無しになりたくてなったとでも!?中学のとき!俺は幼なじみの子と帰っていたら!不良どもにボコボコにされ!あげく幼なじみを俺から奪いやがった!幼なじみだと思ってた女も、強いやつについてくだけの糞ビッチ!
どいつも!
こいつも!
どいつもぉ!
こいつもぉぉお!
能無し?だったら能力を得ればいいんだろ?簡単だよ、お前らの生活に復讐できるなら容易いことだ!なぁ、俺?
弱いからとお前らに縛られる義務はねぇ!俺を支配できるのは・・・
「・・・俺が・・・全てを・・・滅ぼしてやるっ!」
《確認しました。田中圭太さんに、究極能力【覇界之王】が追加されました。同時に、究極能力【時空間完全支配】、【滅殺之王】、【創世之王】、【叡智之王】が追加されました。
そして、身体能力全てを再構築します。
・・・確認しました。
固有能力【無限】を獲得しました。ならびに究極能力【暴奪之王】を確認しました。
究極能力【創世之王】の能力により、能力をさらに再構築します。
確認しました。
究極能力全てを統合し、【絶対神】
となりました。
なお、固有能力【無限】はそのままです。》
さあ、理不尽なおままごとはやめだ。他人の思い通りに付き合ってる場合じゃない。
俺が理不尽な世界を変えてやる!
いや・・・強すぎん?