7話
「zzz…」
「今日は嬢ちゃん、仕事する気ないんだとさ」
そう金髪青眼のアメリカ顔の男、アン(アンドリュー)は寝ている低身長JKを眺めながら言った。
静かに寝息をたてる彼女は、他何人かにじろじろと眺められている事にも気付かず、にやにやしながら何かをつぶやいていた。
「むにゃむにゃけーきおいしいむにゃむにゃ…」
「食うことばっかかよ!」
彼女は体格の割にはよく食べる。身長も無ければ体重もない。胸も無ければ尻もないが。日頃の摂取した栄養は、おそらく彼女の出向く任務で全て消費されているのであろう。
「…まあ嬢ちゃんもたまには休みたいだろうよ」
サラリーマン調(全くサラリーマンではない)のテツと呼ばれる男は、そう独り言のように呟く。
「アオイ坊写真撮っとかなくていいのか?」
「アンのバカ野郎、そういうのじゃないって」
そう言いながらも頬を赤くする、目の前の寝息をたてた少女と齢は同じ男。容姿は男の目からみてもなかなか良い方ではある。
「そうさ、人間誰だって休みたい時はあるさ…」
「例えば、毎日話数更新してやると決めた、これを書いた作者とかもな」
「バイト続きで疲れてるみたいだもんな」
「明日は見逃してやるとするか…」
「まあ今日のもほとんどサボってるのと変わらんがな」
そう言ってサバゲーのワールドランキングトップチーム[S]の隊員全員は、すやりと眠る少女の突っ伏す机を中心とした部屋で、散開して各々自分の仕事に取り掛かり始めた。