1 最強の男
本日更新1回目です。
中性子星――ニュートロンスターて星を知ってるか?
太陽みたいに自分で輝ける星ってのはよぉ、その最期に大爆発を起こすんだ。
超新星爆発――スーパーノヴァって奴だな。
で、そいつが桁違いにデカかったら――太陽の30倍以上の重さだったらブラックホールになっちまう。
あの光さえも逃げらんねぇ、超やべー奴だ。
けどな重さがちょっと足りねぇと、ブラックホールになり損ねたちっこい星が残っちまう。
それが中性子星って奴さ。
で、こいつがまたスゲーんだよ。
直径がたったの20kmくらいしかねぇくせに――太陽のたったの7万分の1くれぇだな――なのによぉ、太陽よりも重いっつうんだからな。
マジ、ビックリだよな?
そりゃもう中身が超ギッシリ詰まってんだろなぁ。
そのせいで重力もマジ半端ねぇ。
なんてったって、地球の2×10の11乗倍なんだぞ? 200,000,000,000倍だぞ?
0が11個で2千億倍だぞ? 超ヤバくねぇか?
あの孫〇空が〇メック星へ向かう宇宙船の中で修行した時でさえ、たったの100倍だからな。
その20億倍なんだぜ? マジぱねぇだろ?
でもな、そんなクソったれな場所で、生き抜いちまった男がいたんだよ。
そのあんまりにあんまりな環境に適応しちまったそいつはなぁ、さらに過酷な場所を求めたのさ。
まったくマゾイよなぁ、信じらんねぇよなぁ?
でも嘘じゃねぇ。全部ホントのことなんだよ。
んでよー。
そいつが次に辿り着いたのが、マグネターつう星なのさ。
こいつも中性子星って奴の一種なんだが、何がヤベェってその磁力、磁場が超ヤベェんだわ。
どのくらいヤベェかっつうと、まあそうだな。
1000km以内にいたら、どんな生き物もあっという間におっ死んじまう、そんなやべー星なんだわ。
ふぅー、マジおっかねぇぜ。
けどなぁ、ホントなに考えてんのかあの男はよぉ、そんな星に修行しにいきやがったのさ。
んでよぉ、結局帰って来なかったんだよなぁ……。
ったく、今頃どうしてるんかねぇ?
ん? 死んだに決まってるって?
はっ! バカ言え! んなわけねぇだろ!
あいつはなぁ――オルト・エッジワースって男はなぁ、そんなんでくたばるタマなんかじゃねぇ。
今頃はそうだな。
多分どっかの星でも救ってんじゃねぇか?
なんつってな、ははっ。
主人公は次の話から登場します。