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俺とクー太の銀河物語  作者: カツヒコ
第1章 地球の危機!?
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第1章 25話

「いいけど・・・信じてくれるの・・・?」

「ああ、これだけの事を見せられて信じない訳ないだろ?」

「じゃあ、言うよ・・・地球が滅ぶ原因は超彗星だよ・・・」

 クー太は寂しそうな顔をして、恐る恐る言った。

「超彗星?」

「そう、強大で大きな彗星。この超彗星は、地球から約一光年離れたところまで来ていて、光の速さと同じスピードで向かってきているんだ!」

「光の速さ・・・つまり光速でか?」

「うん、恒星のように輝いてないから、発見が遅れたんだけど、3年前の観測で、地球に向かっている事が分かったんだよ!」

「そんなに前から・・・?」

「残念ながら、このスピードで向かってくる物体を止める事は、僕達のテクノロジーでも、地球の技術でも不可能なんだ・・・」

「どうしても回避することは不可能なのか?」

「少なくとも、僕達のテクノロジーでは・・・」

 クー太はどうしようもないといった感じで押し黙る。

「その・・・彗星がぶつかったら地球はどうなるんだ?」

「おそらく、一瞬で消滅すると思います・・・」

「跡形も無くか?」

「う、うん・・・」

 衝撃的な事実を聞かされても、あまり実感がなかった。

「そっか、それじゃあ仕方がないよな。地球人類滅亡ってやつか」

 と、気軽に言う。

「勝彦君・・・ショック?」

「まあな、でも惑星を回っている間に、ある程度は覚悟していたからな!」

「やっぱり、勝彦君だけでもこのまま・・・」

「おい、クー太!!俺は地球人だぞ!地球を見捨てて逃げる様な事は絶対しない!」

 勝彦はクー太に怒鳴りつけた。怒鳴りつけたと言っても本気ではない。自分の気持ちを知ってもらいという強い口調だったのだ。

 勝彦は、自分だけ助かりたいなんて思っていなかった。自分だけ助かりたいなんて思うような、卑しい人間でないと自負していたし、カッコつけでも何でもないと思っていた。

自 分だけ助かった後、一人でどうすればいいのか?一人でどう生きて行けばいいのか?

 もし、一人だけ助かったとしても、それはもう地球人じゃないと思っていたのである。

 勝彦はただ、宇宙に出て純粋に地球に愛着を持つ様になっていたのだった。

「う、うん・・・そうだね!」

 クー太は笑顔でクスクス笑っている。

(なんだ?きつく断ったのに、何でこいつは喜んでいるんだ?)

 勝彦は、自分が笑われた事に意味が解らず、少しムッとした。

「な、なんだよ!?」

「ううん!やっぱり勝彦君は変わっていないなーって思って・・・」

「おい、それはどういうことだよ!?」

「覚えている?僕が子犬だった頃、大きな犬にほえられて苛められていた時、勝彦君は僕の前に立って助けてくれたんだよ!」

(確かにそんな事もあったな・・・)

「だから勝彦君は、地球を絶対見捨てたりしない!僕は知っているよ、勝彦君は勇気のある強い人だって事を・・・」

「・・・・・・・・・」

 勝彦は恥ずかしくて、顔がタコの様に真っ赤になっていく。

「う、う、うるさい!!俺はそんなこと覚えてないよ!!」

 と、怒鳴ってすぐに後ろを向いた。

(何でそんな昔の事を覚えているんだよ!それに、規模が違うだろ!規模が!)

「ご、ごめんなさい・・・」

 クー太はしゅんとなって落ち込んだ。


 それから数十分間、沈黙が続いた。一体どれくらい時間が経っていただろうか?船は冥王星に向かっていて、あともう少しで到着するところまで来ている。

勝彦は流れゆく星を眺めて、色々な事を考えていた。これから地球が超彗星によって消滅してしまう事、これからの自分の未来の事。

 そして、これからのクー太との関係の事、ここまで来るまで様々な情報を知ることが出来た。その得て来た情報を、自分の頭の中で整理していた。だが・・・・

「・・・・・・・・」

 勝彦が『はっ』と気づいたら、クー太が後ろから勝彦を見ている。考え込んでいた事により、二人の間に沈黙が起きていた事に気づかなかったのだ。どうやらクー太は、勝彦に声を掛けようかどうか迷っているようだった。

 なので勝彦は、寂しそうにしているクー太を見て声を掛ける事にした。

「クー太・・・腹減ったな、何か食べ物あるか?」

 と、気軽に声をかける。クー太に変な警戒を持たせぬように笑顔を振りまいた。

「食べ物・・・?」

「良く考えてみたら俺、地球出てから一度もメシを食ってなかったわ!」

 勝彦の気さくな笑顔で、クー太の顔もようやく緩む。

でも勝彦は、緊張した何とも言えない空気を変えたかったというのもあるけれど、本当にお腹がすいていた。さっきからお腹がグーグー言っていたのだ。

「勝彦殿、でしたら冥王星で、お食事にしてはどうですか?」

ここでアルテミスが提案してくる。

「冥王星?」

「はいそうです。冥王星は太陽系の出入国管理がある所ですが、地下に広大な街があって、そこにはレストランがあります。私が転送技術で出す料理よりも、味がしっかりしていて、きっと美味しいですよ」

(って、転送技術で料理まで出せるのかよ・・・なんだかマズそうだな・・・)

 勝彦は頭の中にグロテスクな料理を思い浮かべる・・・が、すぐに首を振る。今は、冥王星に街があると言ったアルテミスの発言に興味を持つ事にした。


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