第四話 GREEN SNEAK
第4話 gureen sneak
アーサー・クロムウェル・・・現イギリス空軍中佐 元グリーンベレーに所属し、我がコリディアスのイギリス支部、局長である。・・・彼はグリーンベレーの退役軍人、120人からなる傭兵派遣会社「グリーン・スネーク」の経営者でもあった。・・・
「ィエース・・・ィエース・・・ぺラーペ〜ラ〜(スネークを20匹ほど借りたい。ああ・・・。ああ。そうだ。場所は岡山県T市 目立ってもらってはこまる・・・。今夜中に・・・そう。隠密裏にだ・・・ウムウム・・・そうだ。詳細はあとで部下が書類を送る。)お〜け〜。シーユ〜!」私の英語は流石に流暢なものだ・・・。私が特殊携帯オスカーをきると、またすぐに画面が光りだした。メールが来たようだった。私は相手のアドレスをみた。ミス ジャイーン オグラ いや!岡山のケンタッキーのユウキちゃんからだった。内容は今晩よかったらカラオケいきませんか?2:2で・・・というベタな内容だった。わたしはすぐに、若いバイト構成員を呼び寄せ、供につけ、特殊ヘリ・タイガーで岡山へと向かった。私とバイト構成員、岡村は約束の場所の駅前で彼女たちを待った。約束は午後7時半だった。約束時間をわずかにすぎるころ、ユウキちゃんともうひとりの女子高生らしいショートカットの娘が手を振りやってきた。二人はチェック柄の制服だった。
「はじめまして 岡村です。」岡村が先手をきって笑顔ではなく真顔で挨拶した。不器用な男だった。・・・つれてくる男を間違えたか?服装にもセンスが感じられず、黒のトレーナーにユニクロのジーパン・・・微妙だ・・・。明らかに私のミスだった。しかし、予想に反して、そのあと我々四人はカラオケで盛り上がり、お好み焼き屋で食事をした後、解散ということになった。岡村は意外にも気を利かせて、私とユウキちゃんを二人で帰らせるお膳立てまでしてのけた。なかなか使える奴だ・・・正社員構成員に昇進させてやるか・・・わたしがミス ジャイーン オグラ もとい ユウキちゃんを家まで送ろうと二人、公園よこを歩いているとき、ユウキちゃんは照れながら言った。その内容に、わたしは不覚にも「ああ・・・。」としかいえなかった。
「今度は二人で会ってもらえますか?」
そのときであった。私は後頭部に強いダメージを受け気絶した。
・・・かすかに銃声の音が聞こえたような・・・気が遠のいていく・・・。
私が気がつくと見知らぬベッドに横たわっていた。となりには包帯ぐるぐる巻きの男が寝ている・・・。ベッドのパイプ部分よりややうえに古居とネーミングされた名札が貼ってある。どうやらここは病院らしかった。わたしは自分の体を動かしてみたが、どこも悪くはなかった。かすかに軽い頭痛だけがした。私が退屈をもてあまして、窓から景色を眺めていると、部屋にミス ジャイーン オグラ もとい ユウキちゃんが制服姿でカバンを両手に持ち病室に入ってきた。
「よかったー気がつかれたんですね!昨日の夜のこと覚えてます?」
ユウキちゃんが経過を私に話したが、どうやら、だれかが投げたビール瓶が後頭部と首の間にあたってわたしは気を失い、ここ彼女の叔父が経営する津久田医院に運び込まれたということだった。彼女はわたしに夕食の膳を運んでくれ、わたしが断るのも構わずに、わたしの口へとスプーンで食事を運んだ。そのときだった。病室の扉が開き白衣をきた中年の医師らしき男性が部屋に入ってきた。
「ユウキ・・・なにしているんだ・・・。はあ・・・。まったく近頃の若いもんは・・・。」
いぶかしげな口調とは裏腹にその目元は優しげだった。ユウキちゃんは顔を赤らめ、私から少しはなれ、カバンを手にとり手を振ると「またくるね」といい、その場を立ち去った。わたしはそれから三日間は大事をとって入院するべきだと、津久田委員長に諭されたが、その次の朝早く病院を抜け出した。私は手負いとはいえどもコリディアスの総帥コリディアンである。・・・私に休息はいらない。・・・・・・赤ひげは野太い声でいった。「スネークは全員返り討ちにあい、作戦は失敗です。」秘密基地に帰ったわたしに不本意な作戦結果が待っていた。
イギリスの精鋭特殊部隊 グリーンベレーにはアーサー・クロムウェルという方は実在しません。この物語は完全フィクションであります。