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第一話 永劫の果てに

ここは極東の島、日本のとある小さな町の話である・・・。


私の名は、稲村いなむら真二しんじ。普段はさえない派遣社員・・・。しかし、その実態は悪の組織「コリディアス」の総帥「コリディアーン」である・・・。


我が悪の組織の最終目標は世界征服であり、現在、第一目標として日本転覆を目指している。


・・・・・・カツカツカツ・・・・・。


私は黒いエナメルブーツを鳴らしながら地下への階段を下りていった。ここはとある基地の地下50メートルにある我がコルディアスの秘密基地であり、開発工場 件 軍事施設としての役割を果たす機関であった。


「ディー コルディアーン!!」

私が執政室に入ると黒と白のシマシマの覆面をかむった構成員達が挙手敬礼を行い声を揃え叫んだ。


「ディーコルディアーン!!」

私は執政室の机の前に立つと口を開いた。


「本日よりプロジェクトMを始動する!」

が気まずそうに執政室の入り口にいた情報長官のレディーK(20代後半の美女)が答えた。

「お言葉ではありますが、総帥。いまだ、北朝鮮のキム・ションイル首席とのコネがついておりません。」

私はレディーKの自慢のDカップの胸の谷間を見ながら答えた。

「かまわん!強攻策だ!NinJAニンジャ部隊を使い原版もろともに技術者を拉致せよ!」

レディーKは短くハッと敬礼し、背筋を伸ばした。それにこたえるように彼女の自慢のDカップもかすかに揺れた。


・・・プロジェクトMとは、北朝鮮より偽札偽造技術を導入し、日本国の経済を混乱、インフレを促進し、なおかつ、わがコリディアスの経済的基盤を高める画期的な作戦であった。わたしはこの作戦のために、私の片腕にしてロボット工学者のサイレント・ピエール(白髪のフランス老人)に人造人間 NinJAニンジャの開発を命じていた。それが先週、ついに完成したのである。計12体作成されたNinJAは人間の10倍の筋力を保持し、さらに銃撃戦においても人間がかなう水準のモノではない・・・。唯一、彼らの弱点は頭が悪いことで、不良中学生レベルの知能しか有していない・・・。彼らを動かすには優秀な指揮官が必要なのだ・・・。

そう私のように優秀な指揮官が・・・。

しかし、総帥である私がこの程度の作戦の指揮を執ることは必要なないだろう・・・。

そこで、私は赤ひげ ジャック・クライスラーを指揮官に任命した。

「赤ひげ!おまえがプロジェクトMの指揮を執れ!」


・・・ガガープシューととーと!とぅとぅ〜・・・

2007年10月○日午前0時・・・。北朝鮮ピョンヤンより北東へ14キロ 石炭鉱山地域の採掘場。表向きここは採掘場にすぎないが、実は北朝鮮の偽造通貨作成場であり、数々の印刷機械、偽札偽造作成機が稼動する工場であった。

「シュワッ!シュワッ!」

我がコリディアスのNinJA部隊が闇に紛れいきなり掛け声とともに工場を襲撃し始め、次々と警護兵や作業員を抹殺していった。そして、原版および技術者を拉致して、特殊ヘリ・タイガーへと引き上げようとしていたときだった。

「待て!貴様ら!悪の組織コリディアスだな!」

突然NinJAのまえに幸薄な美少女が立ちふさがった。彼女はミニスカートのポケットから携帯電話を取り出すと口早に叫んだ。


「我は正義の味方 さな〜ん!!!」

彼女がその言葉をおえる前に彼女はまばゆい光につつまれた。そして、

光が消え去ったあとNinJAたちの前には鉄仮面に西洋風の鉄鎧を着た「女戦士さなだ〜ん」が立っていた。かなりの重装備であり、腰にはサーベル(曲刀)、背中には火縄銃、左腕にはピンクの円形の盾をつけていた。

「シュ?シュワッ!!?」


NinJAたちは一瞬、慌てたがバトルフォーメーションをとり、女戦士を囲んだ・・・。女戦士は自らの鎧や武器の重さによろめきつつやっと立っているようだった。

しかも12対1・・・。勝負にならないはずだった・・・・・・。

ズカ!バキ!ゴキュー!

しかし、女戦士は次々とサーベルでNinJAたちを倒していった。

「チィ!邪魔が入ったか・・・まあいい、ブツはすでに手に入っている。・・・引

き上げだ!」

赤ひげジャック・クライスラーはごつい腕をヘリのパイロットに向けてあげた。特殊ヘリ・タイガ〜は急速に上昇し、倒れたNinJA達を置き去りに、滑空しだした。女戦士 真田ーん(さなだーん)は慌てて火縄銃に火薬と玉をこめだした。しかし、火縄銃は発射までの所要時間が非常に長く、慣れた者でも30秒はかかるのであった。真田ーんは片膝を地面につき弾込めしながら呟いた。

「間に合わない・・・・・。」

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私が午後の執務が終わり日光浴をしながらダージリンティーを飲む頃、赤ひげは私の元に報告に訪れた。私は赤ひげに目をやらず、旧式人造人間(人間そっくりのロボット)レイコ・ハルマル(女性型人造人間)のスカートをまくっていた。この人造人間の関節はほとんど動かないが外見はすこぶるよい。アイドルでいうとMEGUMI似であろうか・・・恐らく開発者のサイレント・ピエールの好みだろう・・・。

今度はわたしごのみのユーコ・オグラモデルをつくってもらいたいものだ・・・。

「かくかくしかじかであります。」

わたしは赤ひげの報告は聞いていなかったが、ダージリンティーを一口すすり終えると


「大儀であった。下がってよい!」

と甲高い声で叫んだ。

私の脳裏には原子力潜水空母デッド・ピアスでNYニューヨークを急襲す

る作戦が浮かんでいた。 



赤ひげは 実在したといわれる地中海の英雄アイレディン・レイスとは全く関係ありません。

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