優先席がゆく(二百文字小説) 作者: りったん 掲載日:2011/07/10 電車に乗った。 優先席に目を向けると大きな身体の男性が座っていた。 普通の人が三人座れる席を独占している。 立派な身体なのだから立っていて欲しい。 近くに立っている男子高校生達も不満そうに男性を見ているが、体格が違い過ぎるせいか、何も言わない。 「どうぞ」 優先席の男性が私を見るなり席を立った。 「ありがとう」 男性はニコッとすると消えてしまった。 私は仰天してしばらく動けなかった。 もしかして、優先席の精だろうか?