雑談
アラフさんは俺が担いでいる時に随分回復したらしく話しかけてきた
「すまなかったなお前さん、目ぇそんなふうにして」
「そんな体ボロボロでしゃべっていても大丈夫なんですか?死んでいてもおかしくないのに…」
出血はなぜか止まったがそれでも重症に変わりない体だった
「それはさっきお前さんの目を治したときの回復効果を俺も受けたから大丈夫だ、なんせ上級術本だからな。」
さっきの回復魔法、あれって範囲で発動するものだったのか、初めて魔法っぽい魔法をみたから知らなかった
「さっきから言ってる術本って何なんですか?」
「お前さん冒険者志望じゃないのか?てっきり無断で塔に入るくらいだから冒険者志望だと思ってたぜ」
「一応冒険者志望なんですけど…」
やばい、「冒険者はただ地形とか食える食えない植物などを知ってればいいっしょ理論」で魔法系をほぼやっていなかったのが裏目に出た
「さてはお前さん、魔法の知識いらないと思ってべんきょうしてないな?」
完全にお見通しらしい、アラフさんもそうおもってたのかな
「なによ、今までで魔法の話しないと思っていたけど知らなかっただけなの?」
ミヤカが自慢できる機会が来てここぞとばかりに口をはさんできた
「じゃあ解説は任せるとしますか」
優しいだけなのか俺とこいつの絡みを見たいのか理由は分からないがアラフさん解説をミヤカに任せた。俺のプライド?的に間違えてくれと切実に思った。
「術本ってまぁ魔法代行してくれる本のことなのよ。その本に書き込んで念じて書いたページを破って投げると魔法が発動するの。術本にも強さがあって黒、赤、こげ茶、青、白の順で強いの。」
いきなりミヤカが博士みたいになってしまった
「その解釈で間違いないな」
しかも現役冒険者のお墨付き…俺座学大丈夫かな…
「一応追加で魔粒子を含んだインクでかかないといけない、で100点満点かな。ちなみに冒険者はかならず少量は持ってるはずだぜ、さっきみたいなもしもの時のために。」
少しの付け加えはあるがミヤカの答えは完璧、あいつ意外と頭がいいのか?
「ていうかセイアの変な麻袋にも何冊か入ってるじゃない?」
そういえば財草から変なノートが出てきたことがあったな
「それがその術本ってやつなの?」
「見なきゃわかんないけど多分そうよ」
見つけては(落書きはできるか…)とか思ってずっと放置してたあの紙切れがそんなすごいものだったなんて…
そう思っているといかにも冒険者の拠点的な場所が見えてきた
「おお、ここだ。懐かしいな」
アラフさんがこれほどな笑顔になるのかと思うほどの笑顔で嬉しそうに言った。
「それほど拠点に帰ってなかったんですか?」
「塔の中は忙しかったからな、数週間ぶりだが十年ぶりに帰ってきたように思えるぜ」
大人っぽい感じだと思っていたが案外子供っぽいところもあるんだな…とアラフさんのためにも少し駆け足で拠点に向かってあげた。




