術本
——そうして無言の時間が過ぎていった。
流石に重症者がいるのに何も出来ないのはまずいと思ったが本当に何も出来なくどうしようかと考えていると、
「お前さん本当に俺を担げるか?」
アラフさんが質問をしてきた。
「まぁ運動はよくしてるし持てると思います」
「そうか、ならお前に賭けるとするか」
俺はどうすればいいのかと思いながらアラフさんが次に話し始めるのを待った。
「俺の目の前に来てくれ」
「はい」
俺はうつ伏せで横たわっているアラフさんの目の前に来た
ルキも俺の背後から離れまいと一緒に着いてきた。
ふと気づいたがアラフさんの血の広がりがさっきと同じだった。
「よし、しゃがんで俺に顔を向けてくれ」
どう言う意味があるか分からないが言われた通りしてみた。するとアラフさんが辺な本とペン?を出してなんか書いていた。
「あの、これから何を…?」
「ちょっとその姿勢で止まっててくれ」
何か書き終えたのか俺の顔を見てきた。
するといきなり本からページを破いて。
「術本!固定!!」
と叫んだ。
その瞬間から何故か体が動かなくなっていた。
「少年、お前さんどっちの視力の方がいい?」
「まぁ強いて言うなら左…かな」
口など少しなら動かせるらしい。
「少し痛いけど我慢してくれよな」
俺がキョトンとしていると思いっきり右目を潰された。
「っ!?」
痛過ぎて最初は声が出なかった。
それから
「い゛っでぇぇぇぇぇ」
右目が全くと言うか見えない、血と共にゲル状の何かが落ちていく音が聞こえた。
ルキは怯えて後ろに行ったんだろうな。
痛いと言う感情とそれ以外の心で考えていることが分離されたような感じがした。
それから何時間にも思える苦痛に耐えているとアラフさんが右目の入っていたであろう場所をクチュクチュと何かしていた。それもすごく痛い。普通の人では味わわない感覚だ
どちらにせよ動けず苦痛に耐えていると
アラフさんがまた本からページを破き、
「術本!再生!!」
と言うと何か右目のあった場所がむずむずしてきた。
それと同時にアラフさんが真剣な表情で再生?されてきてる何かにペンで何かをしていた。
そのペンが目に当たっていてすごく痛くてくすぐったかった。
アラフさんが何かを終えたのか
「ふぅー」
と疲れたように言った。
すると右目が少し見ずらいが見えていた。痛みはもう無く動けるようになっていた。
その瞬間俺は尻餅をついてしまった。恐怖で後退りをしていると
「俺の体を止血+少し回復させた術本をお前の目に使ったんだよ」
「え、あ、はいありがとうございます?」
これは感謝すべきことなのか?と思った。
「セイア、大丈夫なの?」
とルキが聞いてきた。
「大丈夫、なはずだよ」
と言いながら後ろを向くと、
「ひぇっ」
まだ右目の下に血の跡があったらしくびびっていた。
「俺も何されたかわかんねぇけどなんか大丈夫」
と言うとルキが
「右目、なんか左目と違うよ?」
と言ってきた。
「そう、魔眼だ…そうとう上級のヒーラー兼、魔術師しか出来ない芸当だぜ」
とアラフさんが疲れ気味に言ってきた。
「これでトラップの場所が緑色?かな、に見えるはずだからあとは家まで頼ん…だ…」
と言ってアラフさんが意識を失った。
「はぇぇ?」
まだ情報量が多過ぎて理解出来なかった。




