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第46回 不沈艦の伝説

 2025年8月15日。


 80回目の終戦の日に映画「雪風ゆきかぜ」が公開されるということで、その予告編映像を見ました。すごく楽しみです。


 「雪風」と言えば、映画「ゴジラ-1.0」にも登場した、不沈艦として有名。


 太平洋戦争中、幾多の海戦に巻き込まれながらも、一度も沈没せず、「幸運艦」と呼ばれ、戦後は中華民国海軍に引き渡され「丹陽たんよう」と名づけられましたが、その幸運伝説は続いたそうです。


 それでは、その有名な雪風以外の不沈艦、幸運艦についても紹介しましょう。(太平洋戦争中の艦に限りますが)


ひびき(駆逐艦)

 特型駆逐艦。キスカ島攻略・撤退作戦、マリアナ沖海戦など様々な戦いに参加。しかし、レイテ沖海戦、坊ノ岬沖海戦には触雷のために参加できず、これが幸いして戦後まで生き延び、「不死鳥」と呼ばれました。

 戦後、ソ連海軍に引き渡され、ヴェールヌイと呼ばれます。これはロシア語で「真実の、信頼できる」という意味らしいです。


時雨しぐれ(駆逐艦)

 白露しらつゆ型駆逐艦。ベラ湾夜戦、スリガオ海峡海戦では僚艦が全滅する中、唯一生き残り、ブーゲンビル沖海戦では唯一無傷など、「呉の雪風、佐世保の時雨」と並び証される幸運艦でしたが、雪風とは違い、終戦までは生き延びられませんでした。


初霜はつしも(駆逐艦)

 初春はつはる型駆逐艦。終戦の半月前まで生き残っていた数少ない駆逐艦。1945年4月の坊ノ岬沖海戦では、唯一被弾なし、戦死なし、戦傷2名という正真正銘の奇跡を起こし、最終的に多くの生存者を救助して帰還。

 矢矧やはぎ浜風はまかぜの乗員を救助し、最終的には乗員430名を含め、総勢740名が乗っていたそうです。

 最終的には7月30日に、停泊していた宮津港が米機動艦隊による空襲を受け、触雷。行動不能になります。


瑞鶴ずいかく(空母)

 翔鶴しょうかく型航空母艦。翔鶴と共に日本海軍で最も活躍した艦の一つ。翔鶴と対照的に、マリアナ沖海戦まで一発も被弾しなかったのです。ただ、そのマリアナ沖海戦で翔鶴を失い、レイテ沖海戦で「囮艦おとりかん」として悲劇的な最期を迎えます。


飛龍ひりゅう(空母)

 蒼龍そうりゅう型航空母艦。蒼龍と共に第二航空戦隊を編成し、真珠湾攻撃、ウェーク島攻略、インド洋作戦など第一航空艦隊の主力として活躍。

 ミッドウェー海戦では敵機の奇襲により空母赤城(あかぎ)加賀かが、蒼龍が次々と被爆・炎上する中、ただ一隻無傷で、二度に渡る攻撃で米空母ヨークタウンを撃破しますが。最期は敵機の奇襲により、被爆・炎上。第二航空艦隊司令官、山口多聞(たもん)少将、艦長加来(かく)止男とめお大佐と共に沈みました。


隼鷹じゅんよう(空母)

 隼鷹型航空母艦。ダッチハーバー空襲、南太平洋海戦、マリアナ沖海戦に参加。特に第二航空艦隊司令官である角田かくた覚治かくじ少将の旗艦として奮戦した、南太平洋海戦が有名。

 マリアナ沖海戦では被爆して煙突を失い、潜水艦の攻撃で二度損傷するも無事に帰還。何度も激戦を潜り抜けた航空母艦としては帝国海軍で唯一、終戦を迎えています。


日向ひゅうが(戦艦)

 伊勢いせ型戦艦の二番艦。砲塔爆発事故2回、火薬庫爆発事故1回と、轟沈が危ぶまれるような事故を三度も経験しながらも、現役を続行。仲間の艦艇をほとんど損傷なしに帰還させるなど、悪運が強い艦として有名。

 後に航空母艦に改造され、伊勢と共に北号作戦に参加。まったく損害を受けずに成功させます。

 実は伊勢型戦艦は、直進性に難がありましたが、その分旋回性に優れ、エンガノ岬沖海戦では面舵おもかじ(右旋回)一辺倒でハルゼー艦隊航空隊の爆撃を至近弾一発以外、かわし続けています。

 最終的に呉軍港で浮砲台うきほうだいとして着底するまで戦い続けました。


長門ながと(戦艦)

 開戦時、長門型戦艦として、最後の連合艦隊旗艦を務め、マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦を生き残るも、主力艦として温存されて活躍の場を失い、特殊警備艦として横須賀港防御の任に当たります。

 同様の任務に当たった他の大型艦が次々に空襲で撃破される中、長門は敵機の攻撃が集中し、艦首脳部が壊滅するような被害を受けながらも、致命的な損害を免れ、帝国海軍の戦艦では唯一、行動可能な状態で終戦を迎えます。

 最期は、1946年7月1日、25日のクロスロード作戦の核実験によって沈められます。


青葉あおば(重巡洋艦)

 青葉型重巡洋艦。生涯四度の大破と二度の着底を経験。何度も廃艦寸前の損傷を受けたという意味で、不沈艦ですが、そのたびに修復して戦いに舞い戻ってきたため、アメリカ側から「ソロモンの狼」と呼ばれたそうです。

 特にすごいのは、二度目の大破を経験したニューギニア・メウエパセージ港での爆撃以降で、この際には一ヶ月もの間、植物を艦中に飾り付けて浮島として擬態しながら浸水した水を排水しており、米軍の偵察をひたすらやり過ごしていたそうです。

 最期は、呉軍港空襲で防空砲台として終わりを迎えています。


 他にもあると思いますが、長くなるので、この辺りで。


 ということで、実は一時期「艦これ」にハマッていた時期があった、私はそれなりに艦隊について詳しくなりました。


 でも、ゲームではあまり雪風使ってなかったんですが。

 伊勢、金剛こんごう、加賀、赤城、青葉、高雄、那珂、多摩、響、初春などを主に使ってました。

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