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05

 一つの大きな建物の前にたどり着くと、女の人が指を刺して、ウィンクをする。たぶんここが冒険者ギルドなのだろう。私達は中に入った。

「わぁ」

 中はいかにも、ファンタジーな人たちがたくさんいた。厳つい人や、騎士っぽい恰好の人、三角のとんがり帽子をかぶった人もいる。多種多様な恰好をした人たちが散らばっていた。コスプレという物を思い出したけど、それとは違う、本物の空気をまとっている。

「あっ」

 女の人が私の肩を叩いた。私が呆けていたから、急かしたのだろう。改めて、女の人についていく。たどり着いたのは、いかにも受付と言う感じの窓口。そこで女の人が受付の人に、何かを説明していた。受付の人が納得したようにして、カードを差し出してくる。ギルドカードって、こんなに簡単に貰えるんだろうか。少し不思議に思いつつ私はカードを受け取る。

「言葉はちゃんと理解できますか? お渡ししたのは仮のカードです、話せないと手続きが進められないですから」

 受付の人の喋る言葉が理解できるようになった。これは仮という事か。冒険者になる気ないし、このカードで良いんだけどな。

「では手続きを進めます、といっても、それほど時間はかかりませんので」

 いかにも仕事ができる感じのキビキビとした喋り方で、受付の人が話をキビキビ進めていく。

「お名前を教えていただけますか?」

「爽姫」

「はい……サワ・ヒメ、さんですね」

 なんだか変なところで区切られた気がするが、まぁいいか。私は「はい」と頷く。

「ではあちらの窓口に移動お願いします」

 私は言われるままに、指し示された方に移動する。女の人も一緒に移動してくる。付き添ってくれるらしい。よくわからないからとても助かる。

「サワ・ヒメっていうのね」

 また変なところで、区切られている気がする。まぁわざわざ訂正するのも面倒だし、凄く間違ってるわけでもないからいいけど。

「私はリーヴェ・オリエネス」

「リーヴェね、いろいろありがとね」

「いいえ、気にしないでいいわ……ここよ」

 リーヴェがそう言いながら、窓口を指し示す。私はそのまま通り過ぎそうになっていた体を、窓口に向けて修正する。

「ついてきてよかったわ」

 少し苦笑気味に、リーヴェが言うと、受付の人に話をしてくれた。冒険者に全くもって興味がないせいで、適当になってしまうな。言葉の壁を無くすために必要だし、ちょっとした手続きくらい、ちゃんとやらないと。

「ではこちらへどうぞ」

 受付の人に促されて、私は示された部屋に入ろうとする。

「あっ、リーヴェさん困りますよ」

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― 新着の感想 ―
[一言] 読みにくいので 「」 は上と下を一行開けて下さい、文章が詰まって見にくい。
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