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07

「サワ!」

 私が走っていると、後ろからリーヴェの呼び声が聞こえる。

「あっ、聞こえた?」

「えぇ、明らかに私たち以外の人の声だったわ、どういう事かしら」

 それほど遠くからの声ではなかった。そろそろ到着するはずだ。私は走るのをやめて、警戒しながら歩く。リーヴェも私と同じように警戒を始めた。

「ここの辺りなの?」

「たぶんだけど、あっ」

 警戒を始めて、少し進んだところに、冒険者が何人か剣を構えている。何かを睨みつけて、何かと対峙している様だ。

「あれって」

 ゴブリンが複数いる。その中心に普通のゴブリンより大きいゴブリン。

「ホブゴブリンね」

 リーヴェの言葉に私は疑問を投げかける。

「ゴブリンより上位って感じ?」

「そうよ」

 やっぱり、私が倒した魔王軍のゴブリンの親玉だろうか。報告を受けて仕返しに来たという事かもしれない。いや、かもしれないではなく、確実にそうなんだろう。

「はぁ」

 私は大きめにため息をつく。やっぱりこういう事になってしまうのか。ホブゴブリンはこん棒の様な物を振り回して、怒り狂っている様に見える。仲間をやられたら、そうなるよな。まぁ、自業自得だけど、あっちにしてみたら、理不尽な暴力に晒されたと思っているかもしれない。

「やっぱり、私の予想通りね」

 少し得意げにリーヴェが言った。

「何が?」

「スローライフとか無理よって言ったでしょ?」

 確かに予想通りかもしれない。こうなってしまったら、魔王軍と言っている以上、組織立ってるし、やつらも報告はしてるだろう。魔王軍に目をつけられたという事だ。

「いや、まだあきらめてないよ、スローライフ、のんびり暮らす」

 私が苦し紛れにそう言うと、リーヴェが「そう、頑張って」とニヤリと笑う。そんな事をしているうちに、ゴブリンたちを囲んでいた冒険者たちが劣勢になっていく。

「こいつら倒して、ギルドにこいつらが件のモンスターだったって報告しちゃいましょう」

「あぁ、そうか、冒険者たちも、たぶん勘違いしてるし」

 不幸中の幸いと言えるだろうか。穏健派のモンスターたちはこれで無関係。ギルドに報告されていたモンスターたちは、こいつらという事にできる。実際の所、報告にあったモンスターはこいつらの可能性もある訳だけど。まぁいいか。どっちでも。

「どう倒そうかな」

 冒険者たちがいるせいで、大がかりな技で殲滅ができない。冒険者も一緒に切り刻んでしまう。一体ずつ倒していくしかないか。

「グズグズしてられないわ! 行くわよ!」

 リーヴェが勇ましく、剣を構えて突進していく。私がそれを見ていると、暴れていたホブゴブリンがチラリとこちらを見た。

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