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「あの技をすごく簡単に言うとね、体をバラバラにして、移動して、到着したら、体を元に戻してるの」

「バラバラって」

「バラバラというと、ちょっと違う物、想像しちゃうか」

 自分で言っておいて、私は大きく切り分けた物を想像してしまう。つまり、バラバラ死体。それが空を飛んでるイメージが出てきて、シュールだなと思ってしまった。

「言い方を変えるね、見えないくらい細かい粉みたいになる」

「もうちょっと良い言い方ないのかしら、イメージは着くけど」

 苦笑したリーヴェが「まぁいいわ」と、話の続きを促す。

「この技には欠点があって、出現先に、物体があって、そこに重なっちゃうとね」

 一旦言葉を止める。リーヴェが何なのという表情をした。

「体がバラバラになる、グチャって」

「怖」

 リーヴェが顔を歪ませて呟いた。言い方を考えたけど、良い表現がなかった。

「まぁでも、分かったわ、だから街の外なのね、人が多いと人と重なっちゃうかもしれないから」

「そうそう、伝わってよかったよ」

 現実はもっと難しい原理の妖術だ。高難度だから、誰でもできる物じゃない。

「ちなみに、知らない所に転移するのは、かなりリスクが高い」

 私の言葉にリーヴェが思いつく様に言葉を発する。

「あぁ、行く先に何があるか、分からないからかしら」

「そうそう、知らないとこに転移しようとすると、アバウトに、今いるところから、そっちの方向に、なんとなくの距離でって感じになっちゃうから、もし岩でもあったら、グチャグチャよ」

「なに? その言い方気に入ったの?」

 リーヴェがクスクスと笑いながら、問いかけてくる。

「割と」

 私がそう答えると、リーヴェが笑ながら「割とね」と言った。私もつい笑ってしまう。すれ違った人たちが何だろうと、私達を見て、すこしして視線を戻していく。そうして、歩いていると、ギルドの前まであっという間だった。

「すぐ換金してくるわ、待ってて」

 リーヴェがそう言うと、早足でギルドの中に入って行く。私は街を行き交う人の流れを眺めていた。そんなに大きな街ではないけど、人は賑わっている。露店が出ていて、人々がそこに夜ご飯を求めて集まっているみたいだ。赤くなっていた空は、もう黒くなってきている。赤色はもう一部だけだ。街に明かりが灯り始める。ランプがいたる所に吊るされて、星空の中にいるみたいだ。

「お待たせ」

 リーヴェがパンパンになった袋を持って、ギルドから出てきた。

「薬草でそんなに?」

「本気で言ってるのかしら?」

「……冗談、でも結構多いね」

「二人ならね、もっと人数いれば妥当な量よ」

 あの数のゴブリンを倒すのは、もっと多い人数でやる物なのかな。

「ねぇ」

 リーヴェが赤くなりながら、もじもじとして、上目遣いになる。

「デートしましょ?」

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