表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/48

12

「……ありません、魔王軍と穏健派は同じモンスターですからね」

 スーはだいぶ考えた様だった。かなりの間があっての言葉。

「強いて言うなら、好戦的ではないので、すぐには攻撃してこないでしょう……身の危険があれば戦いますが」

「そうなのね」

 リーヴェが少し難しい顔をする。

「逃げたモンスターは追わないようにするわ」

 しばらく考えたリーヴェがそう結論を出した。積極的に穏健派を狩る事はない、という事だろう。

「ありがとうございます」

 スーがお礼の言葉を言った。私は頃合いかなと思い、リーヴェに声をかける。

「というわけで、話は以上ね……私は冒険者にはならない、戦いとは無縁でいたい、お金を稼ぐのはモンスター討伐が絡まない依頼で、基本的に平和に暮らしたいの」

 リーヴェが不満そうな表情を浮かべる。そんな顔されても、私の意思は変わらない。スローライフ。戦いとは無縁の平和な暮らし。これを実現したい。

「それじゃあ、とりあえず、薬草をギルドに納めに行こうか」

 私は不満顔のリーヴェを促す。別に友達関係は続けるつもりなのだから、そんな顔しなくてもいいのに。ただこの関係だと、人とのつながりへの欲は満たせても、強くなりたいという欲は満たせないか。戦いに行かなければ、めったに失う事なんてないのに。平和に暮らせば、リーヴェの心の傷は癒されると思うけどな。

「さぁ、街へ転移するよ」

 私はリーヴェを掴むと、ギルドへ移動する為、転移術を使おうとする。

「あっ、サワ様、お待ちください」

 突然、スーから呼び止められた。私はスーに視線を送る。

「少し、相談があって」

「何?」

「まずは見てもらえますか? 外です」

 それだけ言うと、スーが机から飛び降りて、出入口の前まで移動する。スライムではドアの開閉は出来ないので、私はドアを開けた。スーが外に出ると、私とリーヴェも続く。

「どうしたの?」

 リーヴェが不思議そうに私に聞いてきた。事情を話さないと、今の状況はリーヴェには分からないんだった。

「スーが相談だって」

 私が手短に説明している間に、スーが目的の場所までやってきたらしい。体をこちらに向ける。家の外のスライム達と一体のコボルドに囲まれたど真ん中。何を見ればいいんだろうか。

「この子を見てください」

 スーの右隣にいるスライムに目を向ける。たぶん子の事だろう。他のスライムは微妙に距離が離れている。何だろう。普通のスライムにしか見えないが。

「あれ、この子!」

「はい……そうです、この通りの状態で」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ