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08

「薬草採取はどうするのよ?」

「あぁ、そうだった」

 薬草集めの最中だった。どうしようか。私は少し考えると、コボルドが立ち上がって、近づいてきていた。もう回復したらしい。

「薬草集めてるの? どういうの?」

 私はふと思う。そういえばモンスターは森の薬草とかよく知ってるかもしれない。

「リーヴェ、さっき見つけた薬草を貸して」

 その言葉に反応したリーヴェが、自分の道具袋に手を突っ込んで、目的の物を探し始める。ややあって、袋から薬草が取り出された。私はその薬草を受け取ると、腰を低くして、コボルドに見せる。

「これなんだけど」

「あぁ、これね、一杯あるよ」

「そうなの?! 全然見つからないけど」

「すぐ取ってこれるよ、どれくらいほしい?」

「いいの? とりあえず十くらい、お願いできる?」

 頷いたコボルドが草むらの中に駆けていく。助かる。これで依頼達成できる。

「なに? どういう状況なのよ? 説明は?」

 混乱した様子でリーヴェがそう言った。とりあえず私は、コボルドが薬草を取ってきてくれるという事を伝えて、それから場所を移して説明すると伝えた。

「分かったわ……薬草探しをしなくていいのは、ありがたいわ」

「明日に持ち越そうか考えてたくらいだしね」

「そうね」

 私とリーヴェは笑い合うと、コボルドが薬草を手に戻ってくる。ほとんど時間が経っていない、本当にどこにでもある薬草らしい。私達には薬草採取の才能がないのだろうか。

「これ」

 コボルドがリーヴェに薬草を手渡す。リーヴェは一瞬たじろいで、私を見た。

「受け取ってあげて」

 私はすぐにそう声をかけると、リーヴェがおずおずと「ありがとう」と言って、薬草を受け取る。てっきり、私に薬草を手渡すかと思ったけど、そうはしなかった。勇気のあるコボルドなのかな。

「じゃあ、場所を移そうか」

 私の言葉にリーヴェは頷いて、街の方に体を向ける。

「あっ待って、大丈夫」

「え?」

 不思議そうな表情を浮かべて、リーヴェが私の方を見た。話すと決めたから、隠す必要もない。私はリーヴェの手を掴んだ。

「私の家に行こう、大丈夫、歩かなくても一瞬だから」

 転移術で家まで移動しよう、とそう思った時に、私はコボルドの事も思い出した。そういえば、この子はスーと引き合わせておいた方が良いのだろうか。もしかしたら、知り合いの可能性もあるけど、知らなかったら、今後いろいろ助け合えるんじゃないか。

「君も一緒に行く?」

 勝手に連れて行くのは違う気がして、私は一応、コボルドに問いかける。コボルドは私の手を掴んだ。

「じゃあ二人とも平常心でお願いね」

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