表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/48

04

 私達は近場の森にたどり着いた。朝から昼に変わっていく時間帯で、日差しが少し強くなっている。でも森の中は、木々や葉っぱに遮られて、日陰になっていた。

 リーヴェは、私とつないでいた手を離す。さすがにもう手をつなぎながらでは、危ないと思ったのか。

「久しぶりで上手くやれるかしら、最初の頃しか、薬草採取ってやらないから」

「そうなんだ、やっぱり入門編みたいな?」

「……うーん、どちらかというと、息抜きとか、外伝?」

「なにそれ、外伝って」

 私は思わず吹き出してしまう。

「思いつかなかったのよ!」

 少し照れた様子のリーヴェが言葉を続ける。

「結局、薬草採取って、やってても、強くなれないから、こなしても、依頼の受けられる上限が上がらないのよ、だから最初に慣れるために受けるか、息抜きとか、気分転換とか、そういう感じかしら」

「へぇ、だから外伝とか息抜き」

 言いたい事はなんとなく理解した。

「でも、誰かが困ってたり、必要だったりで依頼がある訳だから、まぁ、やる意義はあるわよね……ついつい忘れ気味になっちゃうけど」

 地味な依頼だから、みんな受けないのかもしれない。でも困っている人を助ける仕事だ。誰かがやらないといけない事だとは思う。

 私はギルドで見た薬草のイラストを思い浮かべる。それと同じものを見つければいいのだ。私はしゃがみ込んで、生えている草をかき分ける。リーヴェも私から少し離れたところで、しゃがみ込んだ。

「無いわ」

 リーヴェが一度だけ草をかき分けて、すぐに諦める。

「早い、もっと時間をかけて」

 私の言葉にリーヴェがもう一度、草をかき分け始める。私はそれを見て、自分の手元に視線を戻した。そういえば、薬草の知識とか、あった方がいいかもしれない。薬草を栽培して、薬を作って売ったりすれば、お金も入るし、スローライフっぽい。

「お香とコラボしてもいいかも」

 お香の知識はあるけど、材料は完全に新たな物を使わないといけない。でも、出来ない事も無いだろう。それに加えて薬草の知識があれば、薬膳お香みたいな物を作れるのでは。のんびりそういう研究もいいかもしれない。

「何ブツブツ言ってるのよ」

「あぁ、ちょっと考え事してて」

 声に出ていたらしい。別に聞かれて困る物ではないからいいけど。

「見つかったかしら?」

 リーヴェが私の隣にしゃがみ込んで、そう聞いてきた。

「無い……というか、同じところで探したら、非効率だよ」

「まぁいいじゃない」

 そう言って、リーヴェが無意味に、体をくっつけてきた。それほど暑くないけど、人とくっついていたらさすがに暑く感じる。

「あっ」

 ふいにリーヴェの驚く声が響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ