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 妖怪とモンスターでも人外同士、波長が合う物らしい、起源は違うだろうけど。しかもよく考えたら、相手はモンスターだからギルドカードを持っていない。それでも言葉が通じ合ってるのは、心同士で繋がってるからなのかな。

「もしかして、高位のモンスターの方でしょうか?!」

 スライムが半ば興奮した様子でそう問いかけてきた。

「あぁ……」

 たぶん妖怪ですと言っても通じないだろう。私は少し、言い淀む。まぁ呼び名なんてどうでもいいか。結局は同じようなものなんだし。

「そう、モンスターだよ、高位かどうかは、分かんないけど」

 一応謙遜だけしておく。私の言葉を聞いたスライムが嬉しそうに飛び跳ね始めた。

「では、噂は本当だったんですね!」

「噂?」

「はい、他のスライムが、人間じゃないと言っている人がいたと、もしかしたら高位のモンスターの方ではと、しかもその人は攻撃をしてこなかったと」

「あぁ、あの時のスライムか」

「心当たりがあるという事はまさしくあなた様が噂の人ですね」

「たぶん……ね」

「……穏健派の救世主」

 スライムが呟いた。私は雲行きの怪しさを感じる。あぁ、一刻も早くこのスライムから離れるべきだ。私のスローライフを送るためのセンサーが、そう反応した。

「まぁ、とりあえず、ケガが無さそうでよかったよ」

 私はそれだけ言って、その場から歩き始める。するとスライムは私の後について、移動を始めた。

「……何でついてくるのかな?」

「このまま、何のお礼もしないのは、良くないかと思いまして」

「まぁ、同じモンスターとして、助け合いだよ、気にしなくていいよ」

「いえいえ、そういうわけには」

 このスライム、完全にぴったりとついてくる。

「今忙しいんだよ、爽やかな風が吹く小高い丘を探したいんだ、スローライフを送りたいからね」

 私はスローライフを送りたいという言葉を強調する。察して、ねぇ、察して。

「それなら良い場所がありますよ」

 私はスライムの言葉に足を止めてしまう。

「そう……なの?」

「はい、それはもう良い場所が」

 そろそろ、転移術でこの場を離れようかと思っていた矢先に、こんな情報がもたらされるとは。それは聞きたい。私は葛藤する。でもその場所はつまり、このスライムの行動範囲にあるという事だ。そんな場所が落ち着けるのか。救世主とか危険なワードを呟いた、このスライムに居場所を知られるのは、よろしくないのでは。でも、良い場所というのも気になる。土地勘が無い私が、ここら辺に住んでいる者より、良い場所を見つけられるのか。私は悩んだ末の言葉を発した。

「気に入るか分からないけど、見せてもらおうか」

「はい……よろこんで」

 スライムのその言葉が、ほくそ笑むのを堪えて、言っている様な気がしてならなかった。

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