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僕が描く Love Story  作者: じら。
1/1

ごめんなさい。

―――このラブストーリーの主人公は、きっと俺ではない。



「好きだ。俺、石川さんのこと。」


知ってる。

そんな顔をしてそれから困ったように眉をひそめた。


俺はこの顔を何度も見たことがある。なぜだろう、この展開を俺は知っている。


そう、この困った顔のあと、彼女は言うのだ。



『「ごめんなさい。」』



と。


途端に、高校生のちっぽけな世界がゆがみ始める。

壁には黒い穴がぽつぽつと、段々と大きくなって飲み込んでいく。

それだけではない。真っ青の空が異様な音をたてて暗黒に渦巻いている。


俺は、どうして動揺しないのだろう。


どうしてこうも冷静に実況なんてできたものだろうか。


それも、もう決まり事のようにすらすらと。




「ああ。また、またやり直しだね」




彼女がつぶやいた。


俺ははっとして彼女を見た。

そのころにはもう、俺の視界は歪み、おかしく狂った彼女の顔がぼんやりと映るだけ。



飲み込まれていく。

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