五十八話
「お嬢様、あの、、お願いがあるのですが。」
俺は口紅のお嬢様の最寄り駅への張り込みを行い。なんと1日目で彼女に会う事に成功した。
なぜ、張り込みなんてしたって?
それは簡単なこと。
お嬢様が好きだった‥訳ではない。
彼女にお願い事があったのだ。
「あっ、、ごめんなさい、時間の無駄ですから先にお答えしておきますわね。告白なら返事はNOですわ。」
しかし、本題に入る前にお嬢様は踵を返して去っていく。もちろん、俺は告白するつもりなんてなかった。
「ちょっと待て、、、告白じゃない。ちょっと、頼みがある。その代わり、彼女に会わせても良いぞ」
そう、女装した俺がお嬢様に会う代わりに、黒ずくめの男を凛花のボディーガードに借りようとしたんだ。
「そう?それはとても魅力的な提案だけど、、遠慮させて頂くわ。その代わり、、、」
結果だけを言うと、お嬢様は俺の女装バージョンに対して俺に手紙を渡してほしいと言われた。代わりに俺はお嬢様のボディーガードを借りる事が出来た。
もちろん、凛花の護衛用だ。
『これで、すべて万事解決するだろう。』
その時の俺は本当に馬鹿みたいにそう信じていたのだった。
『名も知らぬ可憐な可憐な仔猫ちゃんへ
雨に映える紫陽花の花も美しく、爽やかな季節となりました。ご機嫌如何でしょうか?
いきなり不躾に手紙なんて送ってごめんなさい。貴方が探してくれた口紅の持主です。学校でほんの少しだけ言葉を交わしたのだけど覚えてるかしら。
人伝てに貴方の状況はお聞きしました。
本当に不躾かとは思うのだけど、最高の施設が整った所を用意させて頂きますわ。
それに、検査して、貴方に合うのも絶対に見つけてみせるわ。もちろん費用の事ななんて瑣末事ですから、お気になさらず。
だからと言って見返りは求めていないから安心して。貴方に負担を掛けるわけにはいかないから、顔を合わせたりなんて過分なお礼はいらないわ。
ただ、貴方の力になりたいの。
貴方が微笑んでいて欲しいの‥
それだけで私は幸せだから。
お返事待っておりますわね。
from 貴方を気にかける健気な少女より。』
家に帰ってお嬢様から渡された手紙を見て、俺の頭の中はハテナマークでいっぱいになった。
今回短くてすみません。
次の話はまぁまぁ、長いのと、あの人が登場です。




