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五十七話

少しだけ書きだめしてますので、続きはまた明日にでも。


「お嬢様、なぜ、諦めたのですか?」

あの男の子が去った後黒ずくめAが口を開く。



「わからないの?彼女、心臓に地雷を抱えているって言ってたのよ。だったら、やる事はひとつでしょ?」


そう、私は、無理に押しかけたりなんて愚かな振る舞いはしない。


でも、彼女は転院させて最高の環境で医療を受けてもらうことにするわ。それに、心臓移植の必要もあったらそれの用意もしなくっちゃ。



「でも、、彼女の居場所はどうしようかしら」

私は首を傾げると、黒ずくめEが右手をぴしっとあげた。相変わらず見本のような手の上げかたで思わず惚れ惚れするわ。


「発言を許します。」


「ありがとうございますです。お嬢様。先程の男との繋がりがあるのであれば、尾行すればいいのではありませんでしょうか?」


そう言えば彼は彼女のお見舞いにも行っていたわ。


「エクセレント‥‥ですわ。それでは特務を与えます。貴方は黒ずくめDとツーマンセルであの男の尾行を命じますわ。結果をだすまではこちらに顔をださなくても結構です。それでは御機嫌よう。」


言い終わった瞬間に黒ずくめEは私の希望を乗せて走り出す。


それから、1週間経っても、2週間経っても、彼女の行方が分からないなんて、その時の私は知る由もないのでした。





まさか、本当に居るなんてまったくもって思いもしなかったな。


何の話かというと、凛花のストーカーの件だ。


結構長い期間一緒に下校しても、ストーカーの残り香すら嗅げない為、いい加減恋人同士のフリを止めようとした矢先の出来事だった。



しかし、俺は疑っていた。

だってタイミング良すぎるだろ?

一緒に帰るのを止めようとした途端だぞ?


もしかしてだけど‥‥

信じたくはないけれど‥‥凛花の自作自演なのかもしれない。



「ん、どうしたの?何か悩み事でもあるのかな?凛花お姉さんに話してみる?」


キスできそうな距離まで顔を近づけて上目遣い。通常なら惚れてしまいそうだが、この一見自然な仕草ですら作為の臭いがプンプンする。


もしかしたら、『人懐っこい凛花』というキャラも作為的なものかもしれない。



「いや、悩みなんてないよ。だって、人が悩む事の大半は人間関係だろ?友達の少ない俺はその分悩みが少ないんだよ。」


そう、友達が多い凛花に比べたら悩み事なんて大したことないって。


「‥‥あっ、、、え〜っと、、、元気出して」凛花は気まずそうに微笑んでいるが、明らかに作り笑いだ。変に気を遣っているのか?



「ありがとう。で、、さ。もう、一緒に帰るの止めようと思うんだけど。」

「えっ?シンシンはなぜ?そんなこと言うの?」


「いや、もういいだろ?」

「イヤ、、イヤ、、嫌よ。」



「いや、、別に今までに戻るだけだし。それに、、、念の為、水野さんに一緒に帰ってもらえるように頼んでおいたから心配すんなよ」


「イヤ‥‥イヤ‥‥ヤ‥ホントにイヤッ」

凛花はうわ言のようにイヤを繰り返す。


これは明らかに演技や作為的なものではない。


もし、これが演技なら今後俺は女の子が信じられなくなるかもしれない。


ただ、本当にストーカーがいた時はシャレにならない事態に陥ってしまう。だから‥‥



「いや、さすがにただ止めるだけとか無能なことはしないぞ。不安なら代替案も考えているんだけど。」


俺は背中に冷や汗をかきながらも、凛花に代替案を説明するのだった。


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