仕方ないね。
「原田君とのこと、無理みたい。せっかく紹介してもらったのに、ごめん。」
「妹のこと大好きだからなあ。」
エリに会って、舞ちゃんのことでギクシャクしだしたことや、最近避けられていることを話した。それに、何かが違う気がするということも。
「仕方ないよ。楓花が謝ることじゃないし。でも、原田君、楓花のこと、大事にしていると思ったんだけどなあ。」
「私も大事にしてもらえていると思っていたわよ。でも、舞ちゃんのことを一回言ってから、ギクシャクしだして、最近は避けられているの。こんなんじゃ、この先、やっていけなさそう。」
「原田君って時々ワガママ言うのよね。まあ、妹のことで折り合っていけないなら、難しいかもね。あ。楓花が悪いって意味じゃないのよ?」
「優先してほしいと思う私がワガママなのか、ずいぶん悩んだんだけどね。」
「わかるよ。楓花はワガママじゃない。ていうか、それは当然の気持ちだもの。」
エリがわかってくれるなら、もうそれでいいとすら思っている今の私。
「そっかー。仕方ないね。ご縁だし。」
エリの言葉にうなずいた。
舞ちゃんのことが気に入らないといえば、確かにそうだけど、それよりも舞ちゃんのことになると人が変わってしまう、てっ君のことが理解できない。
愛梨にも話した。
「シスコンは困るよね。家庭の事情だとか言われてもさあ。一事が万事だよ!もう別れな!」
愛梨は勢いよく斬った。
「おいしい結婚なんて思ったけど、私には無理だわ。」
「もう、強がらなくていいよ。楓花なりに頑張ったじゃないの。」
「そうだね…。」
言ってから涙がにじんできた。てっ君のこと、好きになっていた自分にいまさら気づいた。
おいしい結婚なんて確かに不純なことも思っていたけど、やっぱりそんな結婚は無理だし、私なりに折り合おうと思っていたけど、舞ちゃんのことになると聞く耳を持たないようじゃこの先が思いやられる。
「もう、ピンクサファイア、返しちゃおうと思っているの。」
「それがいいよ!楓花ならまたすぐに誰か見つけられるよ。安売りしなくて大丈夫!」
アキさんと同じことを言うなあ。愛梨とアキさんってタイプが似ているのよね。
真摯に話を聞いてくれたエリ。勢いよく追い風のように励ましてくれる愛梨。タイプは違うけど、二人に相談して、決心がついた。




