プライド。
「すごーい!やっぱりソノ気だったんじゃないの!よかったねー!!」
翌日、愛梨に報告すると、すごく喜んでくれた。
「じゃあ、それは婚約の約束ってことよね?」
愛梨は羨ましそうに指輪を見つめる。
「そうね。なんだかびっくりしたけど。」
「で?どーすんのよ?」
「どうするって…。」
愛梨の目は聞きたいよ~!って全力で訴えている。
「卒業してすぐ、とか?就職やめちゃう?」
「就職してもいいって言ってる。自由を奪いたくないって。」
「いやーん。サイコーじゃないの!どこまで理解あんのよ~。」
愛梨は今、彼氏がいない。イナイ歴は半年くらいかな。愛梨は実はモテる。私なんかよりもずっと。しかも美人で頭がいい。しかし、派手に見える外見からか、なかなか堅実な、というか現実的な相手が見つからない。お金は持っていてもチャラチャラしていたり、オシャレのことに口出しばかりする人ばかり。だからスパっと切っちゃう。その繰り返し。愛梨にステキな堅実な彼が見つかるのをいつも願っている。
「でも、いきなりダイヤじゃないあたり、用心深いっていうかプライドが高いかもね。」
「そうだね。」
そう。それは私も思った。先週のことにしても、ズバっと言わなかったし。プライドかあ。恋愛スキルの低い私が、そういう相手と一緒にやっていけるのか、ちょっぴり不安だけど。どうにかなるものなのかしら。
「あ。ごめん。不安にさせちゃった?でも、愛されているのは間違いないよ!いいな〜。私も彼氏欲しい。」
「そ、そうだね。愛梨にも早く彼氏ができるといいね。」
心配そうにフォローする愛梨に明るく返すと、気分が沈むのをごまかすようにアイスティーのストローを口にする。
思えば、指輪を決めた時も強引だったな。このピンクサファイアは彼のプライドの証しかもしれない。
わたは薬指のピンクサファイアを見つめながら考えていた。




