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「バカ!鈍感!」

「いいんじゃない?卒業を待って結婚しちゃえば?」

その夜、遅くにエリに電話をして事の顛末を話したら、エリが言った。何それ?私、すごく落ち込んでるのよ?

「なんでそうなるわけ?」

「原田君、プロポーズしたんだよ。ハネムーンのことまで言うなんてすごい!」

「はあ?だって恋愛と結婚は別だとか、浮気は男の甲斐性だとか言ってるのよ?」

「それはね、原田君、強がっているのよ。結婚するって言いながらできなかったらカッコ悪いじゃない?」

「そうなのかなあ。」

「うわ~。原田君、かわいそ~。」

てっ君がかわいそうなワケ?いきなりおかしなことを言われた私のほうがかわいそうな気がするんですけど。

「普段の言動から“いつ見合いでもして結婚するの?”っていう意味かと…。」

「バカ!鈍感!そのくらい気づいてあげなよ。」

エリがあきれた声を出した。


エリの一撃を受けたまま、愛梨に電話してみた。同じように事の顛末を話してみる。

「い~じゃん!い~じゃん!結婚しちゃえ!おいしい結婚でもあるんだしさ!」

「そういう意味なの?」

「ちょっと、気づいてないわけ?」

「実はさっき、紹介してくれた友達にも同じリアクションされてさあ。だって普段の言動のこと、話したでしょ?」

「ああ。なるほどね。その絡みから考えると楓花の解釈もわからなくないけどね。」

ああ。愛梨、さすがだわ!わかってくれる!

「でしょでしょ?」

「でもさあ、言っていい?」

「バカ!鈍感すぎ!」


二人の友人から同じパンチをお見舞いされ、撃沈した夜。私には別れ話にしか聞こえなかったんだもん。


結婚、かぁ。想像つかないなあ。でも本当にそういう意味だったのかしら?

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