7.あなたの世界は? by火影(後半)
それからというのの、毎日アキノは牢屋に来てくれた。
僕が花を枯らすから折り紙で作った花束をくれた。本を持ってきてくれた。その本は、最初は読めなかったけれど、ペンとインクと紙を持ってきて読み書きを教えてくれた。
僕は貰ってばかりだ。何か返さなくちゃいけない。
だから僕は、僕が作れる一番効果の高い万能薬を作ることにした。
どんな傷も、どんな病気も、どんな毒も一滴飲めば治るようなそんな薬を作るんだ。
作り終わるまで、四年もかかった。同い年のアキノの猫っ毛は、腰まで伸びていた。とても綺麗になっていた。
この時僕はもう、花に触っても枯らさなくなった。
アキノに、薬を渡した。アキノは嬉しそうだった。
ある時、アキノがふと言った。
「そういえば、どうして火影は牢屋にいるの?」
アキノは知らなかったらしい。僕は村人の愚かさ、村長の醜さをはき捨てた。
こんな風にしゃべる僕が一番醜いのに、それでもアキノは真剣に聞いてくれた。
おもむろにアキノはいった。
「人にはその人にとっての世界がある。村長に『この世界が壊れる』って言ったって村長にとっての世界「自分の村」に害が及ばなければ知ったこっちゃない。私には私の世界があるように。でも、大半の人は、自分にとっての世界が守れなくなると、弱者か、常識から切り離された人に責任をなすりつける。君のいた村の村長は大半の人に分類される人だったんだよ。」
「ねぇ、君はどんな人?
君の世界は?」
僕の、僕自身の世界…
「姫様。アキノ姫?どこにいらっしゃいますか?」
「ごめん、そろそろいくね。」
頭が真っ白になった。ただでさえ、頭をフル回転して難題に挑んだのに、そこに難題が降り注ぐなんて、思いもしなかった。
「アキノ…!アキノ自身の世界は?」
帰ってきた言葉は、当然のような口調だった。
「アウラト帝国」
ある日の朝、起きたら、手紙があった。
「夜摩へ
黒剣と瞳晶を殺せ。
アーベル帝王より」
キファか、よくわからん。
「ヤッホー火影。お父様から手紙きた?」
「これか?読んでいいぞ」
「ありがとう」
それよりも、
「あの二人が何かやるのか?」
返答は恐ろしかった。
「うん、そうだよ。でも、そうとも言えない。だって、巻き込まれたのは、アウラト帝国だけじゃない。全世界だよ。
そう、『ーーーーーーーー』ってさ。だからお願い!」
って言うと思った。
「あ、私のお願いは、ちょーっと違うよう。
私、正当な理由があったらやってもいいと思うんだ。
だから、君に依頼をお願いしようと思う。勿論、報酬は、一つの依頼つき一つのお願いを私ができる範囲で叶えよう。受けてくれるなら内容を話すけど、他言無用だよ」
「わかった、受けよう。」
「依頼は、彼女達の行動の理由を探って」
「分かった。男に二言は無い。」
「良かった。よろしく、火影。」
とある日の作者たちの会話。
(乃井花橘以下の)「早く投稿してくれませんかねぇ仲野さん」
(仲野 澄以下な)「大変なんだよ。時間ないし、第一章は、最初の頃に書いたやつだから、編集しながらの載せてるの。だいたい、次回作の進行の内容を教えてくれないから、なかなかかけないじゃん!」
(の)「それは、お楽しみというやつだよ」
(な)「ずるい。転生の方は、私が作ったのに」
(の)「取り敢えず、第一章を夏休みが終わるまでに書くこと!」