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やっぱり魔法だよね、力を求めた理由

 私が異世界転生してからというと、異世界転生のテンプレをやりまくっていた。


まず、私は強さをもとめた。この世界には魔物とよばれる、凶悪なモンスターもい


たし。いつの時代も、もっとも恐ろしいものは生きている人間だともいう。実力以


上のアイテムを持っていると、盗賊などに狙われる事にもなる。最低限、自分の身


を守る術とは異世界で生きるには必須なのである。



 やはり外からの転生者ということなので、この世界の人たちより早く成長するこ


とができた。ファンタジーの王道である魔法の技術も身につけていった。これは運


よく高名な魔導師の方から習う事ができた。やはり魔法使いというのは貴重な存在


なので、いままで身につけてきた成果や技術というのを継承したいという存在はい


るものである。それができなければ、後世にいくら名を残したいといっても絵空事


になってしまう。


 しかし、強力な魔法使いになればなるほど、それは難しいのである。今まで自ら


が培ってきたものを受け入れるだけの器が必要になるからである。



 その点において私は全てをクリアしていた。全属性に通じているし、成長スピー


ドも早い。そのお陰で、一人だけではなく何人もの高名な魔導師の方々を師匠に持


つ事ができた。なかには私を弟子にするのを、嫌がった魔法使いの人たちもいた


が。その人たちは優秀な魔導師になるであろう私を弟子にできなかったり、技術を


継承できなかったり、将来上につくであろう私に嫌がらせをすることぐらいしかで


きなかったのである。



 私もある程度、努力したとはいえ若いうちに魔法使いと魔導士を束ねる魔導師な


ることができた。これのよかった事は自衛の力もそうだが、ある程度の権力と金を


手にできた事もある。やはりこの世の中、権力と金の力というのは大事である。



 私の過ごしていた現代知識と、この異世界の文明レベルとは大きな格差が存在す


る。もちろん、この世界には魔法という文明があったからその点では天と地ほどの


差はあるのだが。その代わりに科学という点では、私の知識にかなうはずもない差


が存在している。



 そこで現代知識を利用した商品を作って商売をしたとしよう。運よければ、大商


人となって財を築けただろう。でなければ、利権を貪ろうとする権力者や豪商、あ


るいは貴族などが金のなる木を見逃すはずがない。運がなければ、そういったこと


から助けてくれる人がいなければ新しい商売で成功する確率というのはがくっと下


がったに違いない。



 その点では、私は魔導師となり権力と金を持っていた。高名な師匠達のコネもあ


った。私の商売を邪魔するのは難しく、人間一度便利なものや美味いものを覚えて


しまえば、それを忘れる事は難しい。妨害などすれば商品の取引を止めてしまえば


よいのである。普通に取引すれば、それでけで利益を得る事ができるのに妨害すれ


ば自らの首を自ら絞めることに気がついた者は自然と妨害をせずに恭順の意思をし


めしていった。



 私の成長能力は、いわゆる生産系などにも適応され。料理はもちろんの事、鍛冶


や革細工などの武具作成から小物にいたるまで、ありとあらゆるものに適応され


た。錬金術における製薬にアイテム作成や、貴重な魔石などを使った魔道具の作成


にもである。



 ゲームなどの生産系について、いつも思うことがある。ある程度はお金で素材の


解決はできるだろうが、生産系の能力だけでは素材を止められてしまえば解決でき


る方法は少ない。冒険者としての能力が高ければ自ら素材を入手することが可能な


のである。しかも、採取系のスキルが高ければなおさらである。それらを兼ね備え


た私は、高度な品物でも自ら素材を入手、そして高品質かつ短時間で作成すること


ができた。



 現代知識による様々な方法に、道具の数々にいたって、さらに機械の作成などに


私の生産生活は、オタク心の情熱を織り交ぜつつ爆進していったのである。人手に


いたっては奴隷を購入したり、召喚魔法を使ったり、モンスターをテイムしたり、


ゴーレムなどを作成したりで解決していった。



 私は自分のために、ありとあらゆる技術を身に着け事業を拡大していった。その


さいにありとあらゆる団体を渡りあるいた。そして作ったのが各種ギルドである。


その中には、冒険者ギルドからヒーラーギルドにいたり、シーフギルドといったも


のにもおよぶ。実際、冒険者ギルドというか組合がなかったときにぷち絶望したの


も良い思いでである。しかたなく、酒場で受けた薬草採取の依頼を思い出す。



 そこで問題になるのが寿命であるが、もうここまでくると魔導を極めるであろう


とする私には、いくつもの解決策があったので問題ない。魔法の力でとか、錬金術


によって解決するなど方法は様々である。そんなことをしていたら、ふと懐かしい


事を思い出したのである。自分が、この世界に来たきっかけをである。



 クレーンゲームによって、私の人生は大きく変ったのである。ならば、恩返しを


してもよいのではないかということである。そうだクレーンゲームを作ろう。しか


し、この世界にも私が作ったクレーンはあるのだが浸透率は限りなく低い。なんで


も魔法で解決できちゃうからである。そこで目につけたのが、ファンタジーの王道


であるドラゴンである。ドラゴンの浸透率は、ほぼ100%だれもが知っている存


在である。そこで誕生したのがドラゴンキャッッチャーである。



 ぶっちゃけ、国を作って王様になれなくもないのだが面倒くさい。というよりも


大国の王を超える権力を持っているので王様になれますよといわれてもときめかな


い。そもそも権力欲もあまりないのである。しかも様々な国の名誉貴族の称号をも


っている。なので私は称号で雁字搦めで殺されそうなほどもっているのである。各


ギルドのマスターなので、皆からはグランドマスターとよばれているし実際にそう


である。



 小さな商会というかカンパニーから創めた、異世界カンパニーは大きくなりすぎ


てドラゴンの知名度にはおよばないが、それぞれの部門では知らぬものがいないほ


どの知名度を誇っている。異世界カンパニーを知らなくても何かしらの部門では必


ず知っているであろうというのが異世界カンパニーである。



 そのための店を作っていったら、なぜか街ができた。街ができたら管理しなくて


はいけないので、超自由都市を作って市長さんになってしまった。この自由都市に


は国家の圧力もおよばない、複数の大国と同等の権力をもっているのである。そん


な市長になっていたら、精神的に大変すぎるしファンタジーの自由都市の市長とい


ったら美人な女性になって欲しいという思いから、市長の座からは降りた。まぁ、


その市長さんも私の関係者なんですけどね。



 というわけで、ドラゴンキャッチャーはこの自由都市に設置する事に決定した。


ここでなら、ありとあらゆる大きな雑音から解放されることができるだろう。小さ


な雑音はしょうがないので、そのつど対処しなくてはならないだろう。

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