彼は少女に動かされる
祐二
「お疲れ様です」
ようやく今日のバイトも終わりを告げた。 俺はバイトが終わるなり急いで自宅に戻った。 祐二
「ただいま」
優衣
「あっお帰りなさい。ご飯にする?それとも、、、」
祐二
「待て。何故そんなに馴染む?とりあえず飯も風呂もいらん!そこに座れ」 そういうと優衣は正座でちょこんと座った。何から話そうか? いきなり確信突いちまうか?よし、、、 祐二
「優衣、俺とさ会った時にお前は一人で道に座ってたろ?んで帰る所がないやらなんやら言ってたよな?あれはどういう事だ?」
優衣
「あは〜」
祐二
「あは〜じゃねぇ!」
優衣
「帰る所はないです。家が潰れたんです。」
祐二
「はぁ?なんで?てか親は?」
優衣
「いや〜この雨で、びしょびしょで大破したんですよ。」
こいつ家が大破したのになんでこんな笑顔なんだ? 優衣
「両親はいません。私が小学校に上がると同時に帰ってこなくなりました。」
祐二
「あっそ、そうか、、、」 優衣
「あの〜もしかして同情とかしてます?もしそうなら私と一緒に住んで下さい。お願いします。何でもします!迷惑かけませんから!」
祐二
「はぁ?」
ちょっと可愛そうと思った俺が馬鹿だった。 この女は何故か貪欲だ。何故だ?っていうかなんだ? 祐二
「お前自分で何を言ってるか分かってるのか?」
優衣
「はい!ですから〜」
祐二
「二度も言うんじゃねぇ!」
優衣
「大変おこがましいって言うのは分かってます。」
祐二
「おこがましすぎるよ!何だよ、そりゃ!」
優衣
「分かります。分かります。けど、でもお願いします。次の家が見つかるまででいいですから!」
祐二
「、、、」
優衣
「祐二さんの邪魔はしません。空気の様に扱ってくれて結構です。だからお願いします!」
祐二
「いや、だから、、、」
優衣
「お願いします!!!」ちっ仕方ないか、、、すぐ出ていくだろう、そうだな。
祐二
「長期じゃなかったらいい。それと俺のやる事に口出しはするな。それは守れるならちょっとの間なら住む事を許す。」
優衣
「本当ですか!?ありがとうございます!」
祐二 「うぉい!くっつくな!馬鹿!あっちいけ!」
そんなこんなで始まった俺と優衣の共同生活。 はぁぁ一人になりたい。