タンポポの綿毛が飛んでいる
タンポポの綿毛が飛んでいる
「さよなら。」
それだけ言えたら満足よ
言わせてくれないでしょうけど
同じものを見るのに
飽きてしまったの
あなたの側にいることが
辛くなったとは言わないわ
ただね 悲しくなったのよ
いつも同じであることが
時々変化がほしいのよ
でもね あなたは気付かない
いつも同じであることが
一番いいのだと思ってる
だからね 言わせて
「さよなら。」と
深実麻琴著『夢雲』より『夕暮れのとき』
手紙に一編の詩を載せて送った。いや、正確に言えば、その詩しか書かなかったのだ。自分の気持ちはこうなのだと、はっきりと示された詩は、その詩しかなかったから。
告白されたあの日、とても嬉しかったことは事実。そして、一生忘れない日。
でも、恋は恋のままだった。愛に変わることはなかった。いつも同じ毎日で、同じことを繰り返す。はじめのうちは、楽しかった。同じことが、あなたと一緒だったから。慣れてしまったから、心は飽きてしまった。変化を求めるのに、あなたはそれに気付かない。だから、別れの手紙、書いて送った。電話もメールも、受け付けない。それが、けじめ。
代わりの人がいるわけじゃない。いまだあなたに、恋をしているのは事実。でも、愛ではない。どんな場所から眺めても、恋が愛に変わる兆しはない。あなたは、変化を恐れている人。私は変化を望む。だから、ここで終わりにする。
そう、終わりにしたい。あなたの思いは、もう届かないから。ごめんなさい。私は、忘れてしまったの。だから・・・。
手抜きです。でも、今、こんな感情。