第0話 港の見える公園にて
SF空想科学 にて ベイビーアサルト を連載中。本作はその第二部です。
第一部の伏線を第二部で回収、またはその逆、もある仕組みです。
第一部と合わせてお楽しみください。
風光明媚な公園である。標高は100メートルほどであろうか。そこに、十数人の男女が集まっている。――――男女、と言っても男性は一人だけだったが。
皆楽しそうに騒いでいた。あたりには、他に人影が見当たらない。若い、十代の学生の集まりの様だ。その明るい笑い声は、ずっと続いていくと思われた――が。
バタリ。
バタリ。
突然、ひとり、ふたり、と、その若人達が倒れ始めた。次々に、無言で倒れていく。糸の切れた人形のよう、とは言い当て妙な表現だろう。ついに、ひとりを残して全員がその青々とした芝生の上に転がる事となった。
残ったのはただひとり、女性だ。純白のワンピースに、髪には大きな花かざりを付けている。金属製のカチューシャがまるでティアラ――童話から抜け出たお姫様の様だった。
彼女はスマホでどこかへと連絡をする。‥‥‥‥恐らく助けを呼んだのだろう。そして、ひとりひとり肩を揺すって呼びかける。
だが、彼女の呼びかけに応える者はいなかった。
山の中腹の公園、眼下には市街と港が一望できる、風光明媚な場所。
「‥‥集団ヒステリー? ‥‥酸素濃度? おかしい。こんな。なんで!?」
女性はそう、悲痛な声を上げる。中でも、男性の傍らに来た時には。
「‥‥‥‥お願い‥‥‥‥目を覚まして‥‥‥‥お願い」
ひときわ悲しげな声を上げた。
澄んだ空気を運ぶ風は、本来は心地いいものの筈だったが、その風に、何台かの救急車のサイレンの音が混じってきた。麓の方から響いて、よく聞こえてくる。その音に我にかえった女性は、芝生の上の倒れた男女の状況確認を始める。トリアージだ。意識レベル、自発呼吸のあり無し、脈拍、慣れているのか、大変手際が良かったが、まるで眠った様に意識を失っている十数名の男女が、目を覚ます気配は無かった。
「ああ‥‥‥‥!」
疲れたのか、絶望に心が折れたのか、ついに唯一動いていた彼女――――純白のドレスの女性も膝をつき、地面に どさり、と倒れた。
けたたましいサイレンが鳴りやんだ。救急車が到着したのだ。隊員たちは、その状況に驚きながらも、訓練通りの動きでその少年少女達を収容していった
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