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<第一話>毎朝のルーティン

 「ピピピピピピ…」

枕元のスマホが(起きて、起きて~)と鳴っている。


 「……もう朝になったんだ。まだ昨日の仕事の疲れが体に残っている気がするな…。もう30分寝ていられたら、元気になれるのに。…でも、起きなきゃだね!」


 ベッドから起き上がると、簡単に掛け布団を整えてから、洗面所へと向かった。


 リモコンでテレビのスイッチを入れると、いつものチャンネルに合わせた。そして、朝食の準備(…と言っても、コーンスープやお味噌汁の粉末をマグカップに入れてお湯で溶かすだけだけれど)を終えて、それが少し冷める間に着替えたり化粧をしたりとバタバタ準備をしていた。


 

 「…今日は、忘れられない一日になるでしょう。」

 リビングのテレビから占いを告げている声が耳に入ってきた。


 「えっ⁈もしかして占い始まっちゃってたの?しかも、なんだかものすごく気になる言葉を言っていたじゃない。」

 一人暮らしをしているので、誰かに言うというより、思わず漏れてしまった言葉だった。


 「次は、おうし座の占いです。…」


 「あ~、やっぱり今の牡羊座の占いだったのかぁ。よく最初を聞き逃しちゃうんだよね。どうしていっつも私の牡羊座の占いから始まるんだろう。最初を聞き逃して、悔しがっている人の気持ちも、少しは考えて欲しいよ、全く。」


 もう同じ星座の占いは言ってくれないので、他の星座の占いを、恨みがましく聞き流しながら、会社に出かける準備を完了させた。

 


 「ああ、もう出る時間になっているじゃない。行ってきま~す。」

 こうして、いつものように占いを聞いてから出発し、玄関の扉を出て行く前には、誰もいない部屋に向かって、一声挨拶をしながら扉を閉めるのであった。



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