86/388
第八十六話
「これがお前だ。血を求めて殺戮を繰り返し、悦を得ている。殺したくないだと、笑わせるな!」
またもや幻の世界が虎千代を包む。
場面が変わり、先ほどの虚無僧達との戦闘シーンが映し出される。
「ここに来る途中も人を殺めているではないか。ははははは」
鬼斬り丸の嘲り笑う声が虎千代の脳内に木霊した。
鬼斬り丸が最後の仕上げとばかりに、怒涛のような幻惑の嵐を虎千代に吹きかけた。
為景の後ろ姿が見えた。
為景は胡坐をかいて無心に何かをしていた。
「とと様」
虎千代が呟くと為景が振り向いた。




