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第八十三話
「僕は、誰も殺したくない。憎みたくもない!」
虎千代が目くじらを立てて鬼斬り丸に言い返すと
「血を望み、命を吸いつくすのだ。欲望と憎悪を食らえ!」
鬼斬り丸が虎千代を恫喝した。
「僕はあなたの操り人形にはならない!」
虎千代が顔を上げて鬼斬り丸に返すと
「ならば、貴様の闇と対峙してみるがいい!」
鬼斬り丸が叫声を上げた。
鬼斬り丸を包んでいる青い焔が大きく燃え盛り火柱が祠の天を衝いた。
「貴様が閉ざした闇の扉を解放してやる、心の深淵を彷徨うがいい。ひぁはははは」
鬼斬り丸の狂気じみた声が遠ざかっていくと同時に虎千代の意識が朦朧とし、途絶えた。




