表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国鬼  作者: 騎士理 徹 (きしり とおる)
63/388

第六十三話

パチパチと焚火がはぜる。七歳で寺に入門したこと、それまでの記憶がないことを焚火の炎で頬を赤く染めながら、虎千代が段蔵に話した。


「だから僕は控え選手なんだよ。ことが起こらなければそれでよし。兄上に何かあればその時はってね。しかたなしに……」


虎千代はぽつりと零し、手にした小枝で薪をいじって煙を吐き出させる。


 「仕方なしに?」


 黙って虎千代の話を訊いていた段蔵が訊き返した。


「うん。父上は僕が出家してから一度も会ってくれないし、家中の者も腫物に触るようにしか僕に接してくれない。……母上だって」


 「虎御前様がどうかしたのか?」


 「……僕と会うとき、どこか、怖がっているような気がするんだ」


 煙越しに、虎千代の悲しげな顔が揺れる。


 「怖がる?自分の娘に会うのにか?」


 段蔵が首を傾げた。


 「僕は男だ」


 虎千代が頬を膨らませた。


段蔵はあいまいに頷き、謝るように軽く片手を振った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ