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第四十二話
東山道の宿場町に入ると人が溢れていた。
一足先に町に入った段蔵が大路の真ん中で突っ立っていた。
後ろから虎千代が走ってくると、気配を感じたのか段蔵が振り返った。
やっとの思いで段蔵に追いついた虎千代は、体を曲げて膝に手を衝き息を切らせた。
「はぁ。はぁ。はぁ、段蔵さん早い!早いよ!歩くの。これじゃ僕の護衛だか何だか分からないじゃないか!」
途切れ途切れ話す虎千代に段蔵が「ん」と言って両腕を突き出した。
「何?」と虎千代が重い頭を持ち上げると、竹串に刺さった五平餅が段蔵の両手に握られていた。




