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第百三十二話
「四方を囲まれるは必至。援軍も期待できませぬ。この初陣、景虎様に武運が有れば、生き残り、無ければそれまで」
段蔵は静々と景虎に進言した。
「それまで、か」
景虎は感慨深げに空を見詰めた。
「それがしも死力を尽くさせて頂きます」
段蔵はそう言って姿を消した。
「段蔵!互いに命が有ればまた会おうぞ!」
一人残された景虎が寝床で叫ぶと、
「御意」
段蔵の姿なき声が闇に滲んだ。
景虎は床の間の刀台に手を掛け鬼斬り丸を掴んだ。
「四方を囲まれるは必至。援軍も期待できませぬ。この初陣、景虎様に武運が有れば、生き残り、無ければそれまで」
段蔵は静々と景虎に進言した。
「それまで、か」
景虎は感慨深げに空を見詰めた。
「それがしも死力を尽くさせて頂きます」
段蔵はそう言って姿を消した。
「段蔵!互いに命が有ればまた会おうぞ!」
一人残された景虎が寝床で叫ぶと、
「御意」
段蔵の姿なき声が闇に滲んだ。
景虎は床の間の刀台に手を掛け鬼斬り丸を掴んだ。