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戦国鬼  作者: 騎士理 徹 (きしり とおる)
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第百八話

「僕じゃない。僕は何もしていない」


景虎は静かに拳を握って、穣姫を睨んだ。


「そう。お前は何もしていない。だが、お前の存在が、為景を追い詰めたんだ」


「お前だったのか。僕の耳に話しかけていたのは」


「何を言ってるの?」


穣姫は目を細めて、蔑みの視線を向ける。


「お前の所為で、僕は、僕は」


景虎は携えていた鬼斬り丸に手をかけた。が、鬼斬り丸は鞘から抜けなかった。


「くそ!」


景虎は鬼斬り丸を鞘ごと構えて、穣姫に斬りかかった。


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