3限目〔戦争〕
この絶望的な状況の中また男の声が聞こえた
「次のジュギョウは体育…体育館に来い…」
僕らは仕方なく体育館に向かった。
体育館の扉を開けるとバスケットボールだけが置いてあった。
「イマカラ、ゲームを始める。」
「ゲーム?ふざけんなよ!」僕は叫んだ
「ではルールを説明する。
参加者は8人チームを分けて戦ってもらう
暴力以外ならどんな事をしてもいい ただしボールを持った状態で歩くのはバスケットのルールに従ってもらう。負けたチームは死亡者となる」機械のような声でルール説明が行われた
どんなに反抗しても仕方ないだろうやるしかない…
「まてよ!仲間と殺し合えっていうのか!できる分けないじゃないか!」和馬がそう叫ぶと男は「では死にますか?」と言った
「…」和馬は黙った
「ではチーム分けを行う
まず赤チーム
桜庭 悠
宮野 和馬
赤田 俊明
杉 航太 」良かった和馬と一緒だ…俊明と航太は2年だ…多少は話したことはある
「次青チーム
金町 駿太
星野 佳代
新田 賢
花巻 雅」 駿太は3年 俺の嫌いなタイプの奴だ いわゆるチャラ男とでも言っておこう、そして新田 賢以外は女子2年だ。こいつが問題だ新田 賢コイツは警戒した方がいいかもしれない、何をしてくるかわからない。
そしてまた男が喋った
「ゲームSTART」
「「「「…」」」」全員が黙った 沈黙の中 新田 賢がボールをゴールに放った…
(パサッ!)
ボールはネットを揺らし地面に落ちた。その1点で全員にスイッチが入った。
新田 賢は笑いながら僕にこう言った
「もっと殺し合おうぜ、」
クソッ 何でこんな事を!
そんなことを思いながら、必死に走った
互角の戦いを続けていたその時…
「おい!何やってんだ新田!」駿太が見ていた先で、新田は僕らのチームのゴールに座っていた…
「いや何でもしていいんだろならここで点を決めるだけだ」
「そんな無茶苦茶な…」航太が戦意を喪失しそうになっていた。その時和馬が…
「ならこっちもなにかさせてもらう!」
そう言って消火器をのストッパーを外し新田 賢は白い煙と同時にゴールから落ちてうめき声をあげている。
その間に航太がシュートを打った。シュートは放物線を描きネットを揺らした
「「「「よっしゃぁぁぁぁぁ!」」」」赤チームの4人が同時に叫んだ
「これで……!
1対1!」和馬が僕に言った。
「さぁ続きをしよう」
新田 賢が殺人鬼のような笑顔で言った。
「っ……」僕は体が震えた
男女関係なく僕らはぶつかりあった。その後も両者1点ずつ決め戦いは互角だった。
タイムは残り2分ここで決めれば…
「あれ?僕らのチームひとり足りなくないか?」和馬がそう言ってきて僕は周りを見渡す
「…航太…和馬…僕……俊明だ俊明がいねぇ!」さっきまでは居たはずなのに…
(パサッ…)
「「「「!?」」」」
何故かボールは青チームのゴールに入っていた…
「ボールはここにあるじゃないか!」新田が叫ぶと…
俊明がゴールの上から出てきてこう言った
「何でもしていいんだろ?ならボールは何個あってもいいよな」
「そんな!ルール違反だろ!」
「普通はボールは1個だろ!」
青チームは全員が狂ったように叫んだ
「そんなことは無いさ、君たちルール説明を聞いていただろ、何でもしていいんだよ?」
「…」
俊明は冷静に優しい声で言ったが、その声に僕はなぜかものすごい恐怖を感じた…
(ピーーーーッ)
頭の中にタイマーの音が響いた。そう試合が終わったのだ。
「クソ…クソぉぉぉぉぉ!何でだよ ここで死ぬのか…嫌だ…まだ……まだ死ねないんだぁぁぁぁぁ!」
新田の叫びは狂気に満ちていた…
「賢…ごめん勝っちゃった」
和馬が不意に放ったその言葉に僕は圧迫感を覚えた
「ゲームOVER」
僕らだけに聞こえないはずの男の声が静かな体育館に響き渡った…
そして…青チーム4人の顔が爆弾のように破裂し大量の血が雨のように宙を舞った…
こんにちは笑誠です。
今回は少し残酷な描写が多かったかと思います。
この作品をを読んでくれてる読者の皆様には感謝してます。
これからもよろしくお願い致します!
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