表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死亡者  作者: 笑誠
2/5

2限目〔生存者〕

2限目は理科室。

もう授業どころではなくなってきた。

今日の課題はプリントだけどやらなくても別にいい

そんなことを考えながら理科室に向かう

「やべぇ授業に遅れるっ!」

少し遅れて理科室に入る

そこにはもういつもの風景なんて忘れてしまうくらい残酷な景色があった…

「なんだよ…これ」

床は木の板なんてなかったと思うくらいに血に染まって 見ていられないほどぐちゃぐちゃになっていたクラスメイトも教師も…みんな。

涙さえ流れなかった 頭が真っ白で考える事なんて出来なかった 音も無くなって静かな教室で膝から崩れ落ちた…

僕は立ち上がって生きてる人を探したが みんな冷たくなっていた。

「他の…他の奴らは…!」

僕は走った、ただただ走った

ほかのクラスの扉を開けると そこも同じ景色だった。

(ガタンッ)

「!? 誰かいるのか!!」

掃除用のロッカーから出てきたのは 友達の和馬だった、和馬は残酷な景色に言葉を失っていた。

楽しかった教室が地獄になったら誰もがそうなるだろう。

「和馬 お前怪我してんじゃねぇか!すぐ応急処置しないと!」和馬は酷い怪我を負っていた

「イヤだ…嫌だ!離れたくない!」なんとなく理由は分かった。和馬には恋人がいた同じクラスの紗季だ、付き合ってからあと1日で1年だったらしい

「…」

僕はかけてやる言葉がなかった

保健室で応急処置をした

和馬は少し落ち着いてここで起きたことを話し出した

「俺は普通に授業を受けてたんだ…そしたら急にクラスメイトの1人が倒れて 先生が駆け付けたらもう息はなくて…みんな怯えてて…男の人の声が聞こえてきて……」

「ちょ、ちょっと待て その声はどんな感じだった?」

僕は気がついたように話を止めた

「とても低くて思わず耳を塞いだんだそれでも聞こえてきて気持ち悪かった」

やっぱりな、あの声は前兆だったんだ、脳内に直接送り込まれたように聞こえてくるような声

「クソ…続けてくれ」

「あ、うん…声が聞こえた直後だったかな…後ろの席から血が…飛んできて僕は怖くなってロッカーに入ったんだそしたら…クラスメイトや紗季の叫び声が聞こえたと思ったら…急に静かになった」

「その後は?」

「何の音もしなくなって、そしたら悠の声がして出てみたら…こんな事に…」

「そうか…」

この学校で何が起こってるんだ…全くわからない

「和馬 このまま突っ立ってても仕方ない 生存者を探そう」

「なぁ…悠」

「なんだよ」

「なんで悠はそんなに冷静なんだよ…人がいっぱい死んでるんだぞ!」

「泣きわめいてたってしょうがないだろ!これからどんなことがあるか知らねぇが、出来ることはいっぱいあんだろ!」

和馬は少し笑って「そうだな」と答えた

僕らは必死に生存者を探した他学年でも教師でもいいから…。

1時間探した

幸い8人生きていた重症でも生きていた人を助けた…

生存者を探していた時 死にかけていた人を見つけた、必死に「助けて」って言っていた…助けたかった…両腕が無くなって腹に穴があいていた、僕らだけではどうすることも出来なかった。

8人が集まっても状況は全くわからなかった…

その時…また男の声が聞こえた…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ