6/2 お友達
ぎんと久々再会。
「おおーー」
いずるがぎんの家の前で声を上げる。
「おうまさーん」
すずねも声を上げて指をさす。
「にゃー」
なにやってんの手袋?
う
「なー」
ぎん、久しぶりだなっ
「おーたぬきよりおっきいけど時雨よりちっこいなー」
「いずるー、あれはスマートって言うんだよぉ」
「んぶにゃ」
「ななーー!」
鼻で笑うなー。
ぎんのやつ鼻で笑いやがった。
「時雨さん、お友達?」
「にーー」
おじさんの兄弟ー?
「にゃーー」
「なーーー」
違う!!
俺とぎんはそろってたぬきの発言を否定した。
「そっかーお友達ですかぁー。おはようございます。猫さん。えっとこの近所に引っ越してきました」
「よろしくねー。私ね、鈴音ー」
「まだよくわからないことが多いから時雨さんに家に来てもらいました。猫さんも仲良くしてくださいね」
「よろしくなー」
「にーぁ」
よろちくー
周囲をきょろきょろしてたたぬきが最後に舌足らずに発言した。
「あー。てぶくろだー」
「な?」
おーー。カリカリ真帆リンだー。
「んなーー」
カリカリくれー
「んにゃぁ」
夜になー
「な」
ぉう。
「おはようございます」
お嬢が真帆リンに挨拶してる。真帆リン今日はカリカリ持ってないらしい。
「にー」
「おはようございます」
挨拶合戦だ。
人間って大変。
見たことのない奴がいる。
「まぁ、日比野さんもこの町に来たところなんですか」
「ええ」
「へぇ、このにーちゃんも方向音痴なんだ? ねーちゃんも大変だねー」
「あのね、うろな北小学校の三年生になるから学校見に行くの。お友達できるかなぁ?」
「うん。できるよ」
真帆リンに頭を撫でられてすずねが照れて笑う。
「もう、真帆とお友達でしょー?」
「うん! 鈴音のお友達。真帆ちゃん?」
今回もお借りしております。