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時雨  作者: とにあ
6/31

6/1朝ごはん前

本日も雨。

今日も雨。

おっさんが新聞を読みながら、朝食を待っている。

御嬢の父親だというおっさんの膝にはたぬきが居心地良さげにじゃれている。

時々、俺に向けて指が動くが遊んでやる気はない。

「旦那様、朝ごはんお持ちしました」

「ああ、ありがとうさなえくん。柊子はまだかね?」

塩ジャケとご飯の匂いー

もうくるよなーお嬢の足音が聞こえる。

「おはようございます。お父様、さなえさん。時雨さんもご機嫌いかが?」

濃紺の浴衣。白い線が模様として描かれている。

髪はサイドにまとめて前に流してる。

「おはようございます。お嬢様」

「おはよう柊子。体調は良いのかい?」

「はい。ご心配おかけしました」

「にー」

ママー

たぬきがおっさんの膝から飛び出してきてお嬢によじ登る。

お嬢は笑いながら登るのを手伝っている。


「たぬきちゃんもおはようございます」

「にーー」

おはよー

「若いのから連絡があって、今日は子供達と最低限の物だけを運ぶに留めるらしい。晴れた日に残りの荷物を運んでくることになる」

「雨ですものね」

「気合が足りませんわ」

ボスは擁護する御嬢の言葉に苦笑しつつ、おっさん曰く若いのに対する不満を漏らす。

そいつらもボスの配下か!?

「あ。メール。お父様、ちょっと失礼いたします」

黙々とみはるが朝ごはんを並べている。

「おはようございます」

由継が来た。

「なー」

ほくの奴がいない。

「おはよう!」

!!

「にぎゃあ!」

背後から捕獲されるとは不覚っ!

水と石鹸の匂いだ。

「ほくおじさん、やめてあげなよ。嫌がってる」

由継が言ってくれる。

「馬とかがいるうちがあったぞ〜すっげーよなー」

ほくは聞いていない。

はーなーせー


「さなえさん。宗一郎さんは公共機関使うんですって最寄り駅はどこになるのかしら?」

「うろな森林かうろな山下ですね。何線になるのかは調べないと。私達使いませんものねぇ」

通りすがりにみはるがほくの手から俺を奪う。

「手洗ってきてご飯。柊子さんもたぬきおろして手を洗ってきて。朝ごはん。猫のご飯はあとで」

俺のご飯はあとらしい。でも、ほくのご飯は俺より前らしい。



理不尽。





ほくおじさんが草薙さんちの前を通った模様。

しかもガン見。

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