猫まっしぐら☆
『"うろな町の教育を考える会" 業務日誌』
11月30日 花嫁奪還大作戦その14 猫ナビ様は偉大です。森に響く祝いの賛歌♪
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森の道をてってこ走る。
森の落葉樹が色とりどりに自らを主張する。
体の大きい雄には見えにくいかもしれない道だ。普段より樹々の装いに気を取られやすいのもある。
だから、有る程度広いルートを選ぶ。
頭のが落ちてもダメだしな。
ここのところ雨も降らず、お天気続き。その上で昼も随分すぎているから、落ち葉も乾燥している。夜露や、朝露で湿気っていると人は足を取られて転びやすいからな。
乾いていても滑りやすいけど、な。
「んなぁ〜?」
滑りかけた?
梅雨の父親が止まっていた。
じっと見てると笑って俺に視線を合わせてきた。
ああ、紅葉に魅せられて囚われていただけらしい。
「あ、ごめんごめん。ちゃんとついて行けてるから、そのまま進んでもらって大丈夫だよ」
魂食われんなよ?
「んなっ!」
大丈夫なら良し!
後ろからついてくる気配を確認しながら、落ち葉があまりしかれてないルートを行く。
運動能力的に大丈夫そうならと、低めの崖を飛び降りたり、倒木とは言わないが、道を塞ぐ障害物を越えるルートを混ぜる。
足元の落ち葉を散らして滑らぬよう警戒を促す。
滑って転ばれたら、ボスに怒られる。
ああ。ゆきちゃんの家が近づく。
!?
他の人間の匂いがいっぱい?
!?
あの賀川の匂いがする。
それでも、
「んなっ♪♪」
ゆきちゃんは俺のだしっ♪
早くちゃんと主張しなくっちゃ!
「んなぁあああ♪」
ゆっきちゃーーーん♪
見て見てー♪
俺、かっこいいー?
「手袋ちゃん♪」
嬉しそうなゆきちゃんの声。続けてかけられる労いの言葉。
ふと視界に入ってきたのは毛皮が上部に突き出していた。
こすぷれ?
ゆきちゃんの合図にぞろぞろと出てきたのは面妖な集団だった。
賀川が羨ましそうに見てきたので、ゆきちゃんにすりすりと自己主張しておく。
手ェ伸ばしてきたらひっかくぞ?
戸惑う半人半鳥。
奥からかけられる励ましの言葉に心を定めたようだった。
俺はその様子をゆきちゃんの胸元から眺めていた。ゆきちゃんに抱っこされてるの好き♪
そして、祝いの歌が森に響いた。
『"うろな町の教育を考える会" 業務日誌』から清水先生 梅雨ちゃん
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『うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話』より雪姫ちゃん、賀川さん
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『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』より青空空ちゃん
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『悪魔で、天使ですから。inうろな町』よりリズちゃん
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をお借りしております♪




