大会決勝戦 その後 2
一部ネタ要素を書いてしまったw
睦月のいる部屋にて
「ここに来ていろんな事があったな。流れで戦うという行動を起こしちゃったけど、良かったのかそれとも……」
宿屋のベッドに寝転がりながら振り返り中。弥生が心配しているだろうなとか色々まとめる。少し休んで余裕が出来たら(行く気になったら)パレード会場で弥生へのお土産でも買ってあげようと思っている内に眠りに落ちた。
ユウトとマリ姉
「ユウちゃん、明日はパレード行くわよね」
「疲れたから寝ていたいん――!?」
この会話はパレード前日。ユウトは姉と慕う彼女には逆らえず約束を強要された感じでパレード当日を迎える。姉に抵抗しても無駄と経験から悟っているのでなすがままについてい
く。国全体、昨日の格闘大会の余韻でお祭り騒ぎ。その中でも人だかりが出来ている広場の方へ行くユウト達。そこではイベントが行われていた。
「挑戦者はいないか? この力自慢男に勝負して勝てば百万もらえるよー」
呼び込みの男がいうには腕が大砲みたいに太いそいつに勝てば賞金ゲットだとか。ユウト達もそこのイベントで見学という折、ボディービルダー風の男が名乗りを上げる。
「あ、あんたは面白テレビにも出演しているボディービルダー兼芸人じゃねえですか。期待してまずぜ」
この国では有名な実力者の芸人らしく、見学者達は大盛りあがり。「ビル、ビル、ビルダ~」というスベリ芸を披露してから腕を差し出す。
力自慢男とボディービルダー芸人の腕相撲。力を絞り出せば腕を動かせるという所まで好きにやらせる。ボディービルダーが勝ちを意識したなって時に力を込める。ボディービルダー
のガタイが良いのも関係なく一瞬宙を浮く程の衝撃、大きな机ごとひっくり返された。
「悪い。力が入りすぎたか? 腕を痛めてたんならすまねえな」
形だけの謝罪をした力自慢男が観客達を「誰かいねえのか?」とばかりに目で追う。しかしあんなものを見せられた後では腰抜けばかりな状態。
「おいおい、誰かいねえのか。百万だよ百万。1%以下だろうが勝負すりゃ可能性は生まれるって」
イベント観戦していたマリ姉が手を挙げる。それで呼び込みの男は勘違いした。
「あんたらは格闘大会に出場していたユウト選手さん方じゃないですかい。勝負をしてくれるんで?」
ユウトを案内しようとした呼び込みの男に、「出るのは私」と指で示して力自慢の男の元へ。ユウトはマリ姉より相手に同情する。
「姉ちゃん正気かい? だがチャレンジャーな以上、何があっても自己責任だからな。それでもやるのか!?」
「ええ、条件を飲むわ。始めましょう」
せっかく忠告したのに従わなかった女、ならば大怪我したとしても文句は言えまい。そのつもりで一気に力を込めた力自慢男。しかし、動かない!?
(ふーん、確かに異常な力なのは間違いないわ。でも私にとっては……、つまんないから見学者達を盛り上げましょ)
徐々に力を抜く事で力自慢男の怪力を感じる。腕を折るつもりな位に力を出しているのがわかるので、マリ姉はきついという表情を作った。でも机につく手前でまた邪魔をする。
「ふんぬぐぐぐぐぅぅっ~~~~」
力自慢男の顔から血管が浮かんで来た。血管が切れんばかりの怪力を出している男と比べてマリ姉は涼しい顔。
「これ以上は楽しめそうにないからあんたを楽にしてあげるわ」
上から押さえつける力は下から戻す力と全然違う(力の入れやすさなど)でも、そんな事はマリ姉には当てはまらない。力点支点テコの原理とか使わず力技。彼女のどこにそんな力があるのか、力自慢男は自尊心をくじかれた。
「こんなもんでしょ。力だけ持て余している奴は無駄が多いの。今までは力でねじふせてきたんでしょうけどね」
力自慢男は傷んだ腕を抑えつつ、マリ姉を熱い視線で見つめる。
「わかりました、姐さん。力の使い方を勉強し直しますんで」
そんな相手を軽くあしらうマリ姉だが姐さんと呼ばれるのは悪いと思えない。
「ユウちゃん。少しパレードをのぞいたら帰りましょ」
マリ姉の強さに心酔して慕う気持ちは理解出来る。でも、一番は自分を見てもらいたいかな~などと考えているユウトを気にせず、先に帰宅への道へ。ユウトがなんとなくモヤモヤしているなんてお構いなしである。
「わかった! ……って早いよマリ姉」
賞金片手にパレードを楽しむマリ姉とユウトであった。
◇ ◇
フリッツ達は祭りでの出店をのぞいてお土産セレクト。恥ずかしそうに祝福を受けているメリアを観客達としばらく一緒に祝福してからお店へ向かった。
ユウト達もお祭りの雰囲気を味わいつつ宿泊場所に戻る所だ。
「パレードは終わります。ですが日没までいろんなお店が開いているので楽しんでいって下さいね」
放送が流れた事で帰る人達もいるが、それ以上にお店で買い食いする人達の列が出来始めた。国中の人がはしゃぐ格闘大会のパレードなので大盛況だった。
「スーヤコのパインアイスはいかが? お土産用にドライアイス入りもあるわよ」
フリッツ達は元気と愛想の良い店員の声掛けにルーウィンへのお土産に良さそうだともっと面倒な事を避けるために並ぶ異にした。しばらく待っているとこのテントの
看板娘が誰かに声をかけている。その人物は?
「まさか教官のあんたが敗北なんて思わなかったわよ。はい、アイスあげるからまた頑張って」
「この場では気持ちだけ受け取っておくよ。ちゃんと並んで買う」
そうして列の最後尾に行こうとするリオ。途中の列にいるフリッツ達に気が付いた。
「こんにちは。君達も並んでいたんだね。彼女の店のアイスは美味しいよ。期待して良い」
「どうもお疲れ様です。最後まで熱戦を見学させてもらいました」
一旦立ち止まって話したリオは後ろへ向かおうとした。その時、フリッツの後ろに並んでいた人が一人分下がる。割り込みになるからと断ったリオだが相手もゆずらない。他のお客
様方もどうぞどうぞという雰囲気になって来たので断る方が失礼にあたる状況。後ろの人達にお礼の意味で頭を下げてフリッツ達の後方に並んだ。リオと彼らでとりとめのない話をしている内に順番が来る。
「暗黙のルールに沿ってくれてありがとう。列に並ぶというマナーは他の人達の手本になるわってね」
当然の事をしたまでと無言で口パク。早速パインアイスを注文。フリッツ達もリオにすすめられたのでパインアイスのBOXを注文した。
「あら、あなたはフリッツさん。それにその御一行様ですね。好試合で興奮しました。あっ、ごめんなさい話し込もうとしちゃって。はい、パインアイスBOXのご注文ありがとうござい
ました」
フリッツ達はお土産も買えた事だし、そろそろ日没みたいだとリオ達に別れを告げて宿屋へ。
コラボ協力に感謝^^
不揃いな勇者たち としよしさん
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夕凪(来進)さん
http://ncode.syosetu.com/n3410bl/ If start story (イフ・スタート・ストーリー) ~ボッチな問題児は異世界で大暴れするようですよ?~
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星原ルナさん
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