第7話:『ネコって油断するとすぐ増えちゃうのよねーほら♂なんて無駄に発情し…』
どーも皆さん。トオルです。さてさて前回人語を話すネコ『寝冷え』のケンカに巻き込まれる事になったわけですが…(シンさんとアキホがやる気満々だから)
今ボクたちは寝冷えの案内で、ここら一帯を仕切ってるボスネコの住みか目指してます。
「ねーねびちゃん」
妹のアキホが寝冷えを抱き上げる。あ、ちなみに『ねびちゃん』は寝冷えのことです。決してエビちゃんこと蛯原○里の事ではありません。
「なんでござるか?アキホ殿」
「ボスネコのトコにはネコちゃんいっぱいいるのー?」
ああ、それはボクも知りたいです。珍しくまともな質問ありがとう。
「うむ。少なく見ても30匹はいるでござる」
「ウシャシャ!全て俺さまがミンチにしてやるぁ!」
確かにアンタの手にかかればリアルミンチになりかねませんね変態探偵
「シンちゃんてつおいのー?」
アキホちゃん?この方は現代に蘇ったサイヤ人だよ?
「シン殿の御力、一目見ただけでヒシヒシと感じたでござるよ」
何者だよこのネコ
「ウシャシャ」
「あははー☆」
「ニャハハぉふん」
とか笑ってる間にどうやら敵の本拠地に着いたみたいです。
「ニャァァア!」
「フーッ!」
なんていうネコらしい威嚇の声がチラホラと…正直小便チビりそうやでホンマ。
「さっそく来たみてぇだな!」
ああ…今日ほどアナタの存在に有り難みを感じた事はありませんよ閣下。さあ!存分に暴れてやりなさいっ!
「死ねやぁぁぁ畜生どもがぁぁあッ!」
シンさんのナイフが次々と野良猫に突き刺さっていく(動物虐待はやめましょう)
「アタシも〜」
え…アキホちゃん?なにその黒い物体。お兄ちゃんバカだからさ〜、その黒いのボンバーマンが使うような爆弾にしか見えないよ〜
「ちぇすとー!」
とか叫びながら投げた黒い物体……てかもう爆弾はネコの群れの中心に見事着弾しました。ボク初めて見たよ…ネコが『ギャース』とか言って空飛ぶとこ。
「では拙者も」
おお!行くか寝冷え!『拙者』とか言ってるしなんとなく強そうだもんなー。
わざわざボスネコの娘に手を出す位だもん…きっとネコの世界では名の知れた…って寝冷えクソ弱っ!瞬殺されたよ!リアルミンチになりそうな勢いでボコられてるよ!あ。そこにボンバーマンの爆弾着弾しちゃった。さよなら寝冷え…君の事は忘れないよっつーか喋るネコなんて来世になっても忘れれねーよボケが。
ああ。もうシンさんの周りは動物愛護団体の方々が号泣しそうな光景が広がってるよ。ご苦労様でした閣下、そのままブタバコにお入り下さい。
そして向こうではまだ『ちぇすとー☆』→爆音→『ギャース』が繰り返されてるよ。エンドレスだよ。
「ウシャシャ!弱すぎて話になんねーなクソネコまんま共!」
ウチの閣下は『もひもひランジェルィー』読みだしました。
「と…トオル殿…」
ん?どこからか声が
「下でござる…トオル殿」
下?
「うわっ!寝冷え生きてたの!?」
そこにはベホマでも効かなそーな感じな重症の寝冷えがいた
「油断してはならぬぞ……まだ…『あやつ』がおるゆえ……」
「大丈夫だよ寝冷え。シンさんに勝てる生物なんて存在しないから」
そう言ってシンさんを見てみると
「テメェぇぇぇぇ…」
うわーーー!なんかネコにキレてる!
「あやつは!」
寝冷えが言ってた『あやつ』ってあのネコみたいね。ま、ウチの変態にかかれば骨つき肉決定ですけど
「よくも俺さまの『もひもひランジェルィー』をぉぉぉぉぉ」
どうやらネコに『もひもひランジェルィー』を引き裂かれたようです。てか泣くな変態
「ニャァ!」
うん。ネコもなんか怒ってる感じですな
「ねぇ寝冷え、あのネコなんて言ってるの?」
「うむ。『あんたらよくもあちきの大事な子分…いやフレンズ共を殺してくれたわねー』でござるぉふん」
『ニャア!』にそんなロングな意味が込められてたのかーーっ!てか『フレンズ共』ってなんだ!『頭痛が痛い』みたいになってんじゃねーか!
「あやつがボスネコでござる」
なるほど。
「死ねクソパラッパラッパーがぁぁ!」
シンさんがナイフを投げようとした瞬間
「ひでぶっ!」
気付いた時にはシンさんは北斗の拳のザコキャラみたいなやられ方で倒れてました。
向こうでは『ちぇすとー☆』→爆音→『ギャース』が続いている夏の日の午後でした。