第6話:『つまみ食いは世の中の真理だって母さんが…』
「ねーねー。シンちゃんて何才なのー?」
「我輩は10万46歳である」
デーモン小暮閣下おはようございます
「ぉおうっ!10万?すごぉい!」
信じるな妹よ
どーも皆さんこんにちは。ボクは今日も事務所の家事全般に追われています。
ただでさえアタマが痛いのに、最近では毎日のようにアキホが事務所に遊びに来てます。
妹のアキホは9歳。小学生です。学校が終わると真っ直ぐシンさんに遊びにきます。シンさんにタメ口をきける妹をボクは尊敬します。
「…でよ〜。最終的には火炎瓶一気のみしてやがんの!うひゃひゃ」
なんの話だ!
「さいこーだねその渡り鳥っ!」
アンタ渡り鳥になにさせてんのっ!
2人はテーブルをバシバシ叩いて爆笑してます。
「やっぱりヤマザキは春のパン祭りだよねー」
他になに祭りがあるんだ!
「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ…ぐご〜」
一瞬で寝に入ったよ!ある意味才能だよ変態
「あー。寝ちゃったぁ〜…」
つまらなそうにシンさんのホッペをツンツンしてる
「ひまー」
うん、暇そうだな
「ひまー」
だったら掃除手伝え
「ひまー」
わかったって
「退屈でござる」
もういい………誰?
「わぁ〜♪ネコちゃんだぁ!」
ネコ?ホントだっ!いつの間にかソファーにネコが座ってる。
「あれ?」
このネコどこかで…
「ネコちゃん。お名前は?」
「名乗る程の者ではござらぬ」
『寝冷え』だーーーーーーーーーーーッ!!
「ちょ…寝冷え!なにしに戻ってきたのさ?」
「おお。あの時の少年!掃除ご苦労」
寝冷えはアキホのヒザの上でくつろいでる
「ネコちゃん寝冷えってゆーの?」
「うむ」
アキホは寝冷えに興味津々のようです。
そりゃそーさ。喋るんだもん。
てかアキホちゃん、ちょっとは驚こうね。
「追手から逃れて街から街へ…気づいた時には再びこの街へ帰っていたのでござるぉふん」
急に語尾付け加えんな。それよりアナタ不倫してる事になってますよー。
「前から気になってたんだけど、追手って…寝冷え何かしたの?」
ネコを追うのなんてどうせネコなんだろうけど…ネコの世界を知るチャンスだ。
「うむ。実は…この街一帯を仕切っているボスネコがいるのでござるぉふん」
へぇ…やっぱりネコの世界にもボスとかいるんだ…
「そのボスネコの娘がべっぴんでござってな……」
まさか…
「つまんじゃった♪」
なにしてんだよエロネコ!
「ダメじゃんつまんじゃ☆」
アキホちゃーん!仮にも小学生が『つまむ』とか言わないの!
「なるほどね。それでボスネコが怒ったワケか」
「左様」
ネコの世界も色々大変みたいです。
「ねびちゃんはこれからどーするのぉ?」
ねびちゃん………軽くエビちゃん想像しちゃった♪てへ☆
「うむ。そろそろ逃げるのにも飽きてきた所でござる。ここは本格的にボスネコをやっちまおうかと…」
勝手に頑張れ化け猫
「加勢しまっせあんちゃん♪」
アキホちゃーんっ!?
「俺さまの手にかかりゃぁボスネコの1匹や2匹、ちょちょいのシーサーよ」
あぁ…お目覚めですか閣下
「3人とも…かたじけない!」
ん?3人てボクも入ってる?そうかー、うん、そりゃそーだよねー。だってボクが行かなきゃこの小説成り立たないもん。
こうしてボクらはネコのケンカに巻き込まれました。