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ブラック騎士vsホワイト騎士  作者: ゆうくん
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ブラック騎士vsホワイト騎士

ブラック騎士vsホワイト騎士

    ゆうくん

『生きろ』


500年前・西の丘

現在より五百年前。戦国。

闇の騎士ブラック騎士と、となりの国には、白い騎士ホワイト騎士がいた。


死地。ブラック騎士は息を呑み、剣を握った。切腹せんと。


「まだ、だめだ」

ホワイト騎士がブラック騎士の首に剣を置いた。そして、ゆっくりと振り上げた。


「やめて!」

女が一人、駆け込んだ。黒衣の騎士の妻なり。

振り上げた剣が、止まる。


「何をしに来た」

「ここは其方が来る所ではない」

「ここはわしの死の場所じゃよ」

「其方はまだ死なせない」


「其方は城に戻ってなさい」

「ここはわしだけで十分じゃ」

「早よ行くのじゃ」

「わしの分まで生きるのじゃぁ」


「へ、ホワイト騎士よ。わしは最後の切り札を持って居るのじゃ」

「闇の魔剣。いざ覚悟」


「あなた、それを使ったらあなたがこの世から居なくなってしまわれます」

「戦は終らぬ」

「もう、良い。戦は終い。我らの勝ち」


ブラック騎士は妻を見た。剣を落とした。

「すまぬ、負け」


妻が駆け寄り、背中を抱きしめた。

「死なないでありがとう。あなた大好きです」

「ありがとう」


その日、闇の騎士は死ななかった。

ホワイト騎士=九条は剣を収め、戦は1年で終わった。

残った子供たちは、妻=汐里が教えたノート1冊で条約を書いた。

それが、500年後の今に繋がる。


500年後の朝・5月6日

「……く、5月6日だな」

ブラック騎士は兜を外して朝日を見た。五百年ぶりに、素顔で迎える朝。


「ねぇ、触っていい?」

妻がそっと頬に手を伸ばす。

「……冷たい」

「はっ、悪いな。血が通ってねぇから」

「うん、温かい。生きてる。人間だ」


「五百年ぶりに、人間に戻してもらった」


その日の夜、鎧も意地も死にたがりも脱いだ。

素肌と素肌が重なり、2人は“未来”を作り始めた。


「5月6日……子供でも作るか?」

「やっと、言ってくれた」

朝日が差す寝台で、ブラック騎士は完全に人間になった。

隣には、五百年付き合ってくれた、妻で、同僚で、担任で、副担任で、また妻になった女がいる。


現代・定時制高校 3年B組

500年後。ブラック騎士は「アルド」として、定時制高校の現国担当になった。

妻は「汐里」として副担任。ホワイト騎士=九条は歴史担当で後から転生してきた。


金髪の1番。シングルマザーの2番。60過ぎの3番。

3年B組は、どこにも居場所がなかった20人。


卒業式前日。

「最後に、お前らの『道』を見せてやる」

アルドは生徒たちをジャングル遠足に連れ出した。


木々が生い茂り、先が見えない一本道。

「五百年前、俺もここを歩いた。死ぬしかないと思ってた」

「振り向け。お前ら、一人じゃねえ。前も見ろ。山の会の人たちが、道を作ってくれてる」


汐里が横で言う。

「迷ったら、またここに戻っておいで。私たちが、何度でも一緒に歩くから」


夕日が差す出口で、誰も「疲れた」と言わなかった。

ただ無言で、夕日を見ていた。


5月7日・卒業式

「生きろ」

壇上の1番が、原稿なしで叫んだ。

「五百年前、人斬りだった先生が言った。『生きろ』って。

俺、3回死のうと思った。そのたび、先生たちが『お前は生きてるだろ』って赤ペンで書いてきた。だから、俺も言います。生きろ」


体育館が揺れた。

2番が立ち上がる。「私も!生きろぉ!」

3番の爺さんが杖を突いて叫ぶ。「わしもじゃ! 生きろ! 五百年、生きろ!」


一人、また一人。3年B組全員が立ち上がる。

「生きろ!」「生きろ!」「生きろ!」


卒業式が、戦場の鬨の声になった。


式が終わり、20人の生徒は証書をアルドと汐里の前に積んだ。

「就職決まったら取りに来ます」

「孫に見せたいから、死ぬまで預かってて」

「先生たちが死んだら、棺桶に入れて」


五百年前、死に損なった男の前に、今度は『生きる約束』が積み上がる。


「とりあえず、新婚旅行でもしましょうか。五百年ぶりに」

汐里が婚姻届を証書の上に乗せた。

「行先は?」

「あなたの生徒がいる場所。全部」


現代・職員室と休日

夕日が廊下に長く伸びる中、3人と1匹は職員室に戻った。

ミケは汐里の足元にぴったりくっついて歩いている。


「じゃあ、閉める前に話すか」

アルドが鍵をかけながら言った。

九条は眼鏡を拭いて頷いた。


「500年後、俺が死ぬまでのこと。お前らが消えた後の世界。両方話す」

「聞かせて。500年分、取り戻すように」


九条は話した。戦争は消えた。名前を呼ぶ習慣だけが残った。

アルドと汐里は姿を消し、記録には「最後まで隣にいた」とだけ残った。


「忘れられるよりマシだろ?」

九条は笑った。汐里の目が少し潤んだ。


その翌週の休日。3人と1匹は公園に行った。

「何もしないで、ただ一緒にいる練習」

汐里が言った。500年前は、休むことすら罪だったから。


ミケは膝の上で丸まり、桜の花びらが舞った。

「また来週も、来ていいか?」

「当然だよ。ミケも待ってるし」


新婚旅行1年目

横浜・1番

整備工場で働く1番は、後輩に「生きろ」と言っていた。

「先生の真似事です」。壁には3年B組の集合写真。

アルドは後輩に名刺を渡した。「迷ったら連絡しろ」


長野・2番

シングルマザーだった2番は、りんご農家に戻っていた。

子供の名前は「生」。先生の言葉から取った。

「ここに立ってると、『生きろ』って言われた場所に、自分も立ってる気がするから」


長野の山奥・3番

60過ぎで入学した3番の家には、孫がいた。名前は「生斗」。

「爺さんはな、五百年ぶりに卒業したんだぞ」

生斗はミケの骨を取りながら、爺さんに「生きろ」と言った。

それで爺さんは笑った。


どこに行っても同じだった。

アルドが「生きろ」と言い、汐里が「大丈夫」と言い、ミケが膝に乗る。

生徒たちは、それをまた誰かに渡していた。


1年後。20人全員が生きていた。

アルドは卒業証書を1枚ずつ返した。

「もう預かる理由がない。お前らが、自分の証書を持て」


5月8日・21人目

退職の挨拶を済ませた翌日。

裏門の前に、20代後半の男が立っていた。


「あんたら、3年B組の担任だろ。『生きろ』って言ったやつ」

「俺、昨日その式を外で聞いてた。3回首吊ろうとした。でも途中で、あんたらのが聞こえた。『生きろ』って。20人分の声で」


「弟子入りしたい」

男は言った。「あんたらみたいに、誰かに『生きろ』って言えるようになりたい」


「名前は?」

「ケンジです」

「ケンジ。いいだろう。明日から、ここで掃除からだ。教師じゃない。生徒だ」


その夜、4人と1匹は西の丘に立っていた。

500年前の戦場。今はただ草の匂いがする。


「お前も、誰かを止めろ」

アルドはケンジに卒業証書のコピーを渡した。名前の欄は空欄。

「お前が誰かを止めたら、その子の名前を書け」


ケンジは証書を両手で受け取った。手が震えていた。

「はい。絶対、書きます」


6月・ケンジが初めて誰かを止める日

屋上。風が強い。

柵の向こうに、片足を出しかけた少女がいた。


「おい」

ケンジの声は裏返った。「降りろ」


少女は振り向かない。「うるさい。放っといて」

「放っておけない。さっき、あんたのプリント、机に置いてきただろ」

「だから何?」


ケンジは柵に掴まって、必死に言葉を探した。

「……俺も、1ヶ月前に死のうとした。山に行って、ロープも持ってた。

でも途中で、知らない学校の卒業式の声が聞こえた。『生きろ』って。20人分の声で」


少女が少しだけ肩を震わせた。

「それで?」


「止まった。馬鹿みたいに。赤の他人の声で」

ケンジは笑った。「だから、今度は俺が言う番だ。おい、降りろ。『生きろ』」


風が止んだ気がした。

少女はゆっくり柵から足を下ろした。

ケンジは手を差し出した。


雨が降り出した。


職員室に戻った少女の名前は『佐倉 凛』。

ケンジは卒業証書のコピーに、その名前を書いた。


「……1人目だ」

ケンジは呟いた。「俺の、1人目」


9月・佐倉凛が誰かを止める日

「怖いなら俺が行く」

ケンジは言った。

凛は小さく笑った。「大丈夫。私、言えるから」


屋上。

風が強い。柵の向こうに、1年生の男の子が立っていた。


「おい」

凛の声は、3ヶ月前のケンジより少しだけ強かった。「降りろ」


男の子は振り向いた。目が真っ赤だ。

「うるせえ! お前に関係ないだろ!」

「関係ある。私も、3ヶ月前にここに立ってたから。ケンジ先生に止められた。『生きろ』って言われた」


男の子はゆっくり足を下ろした。

凛は手を差し出した。


雨が降り出した。


職員室に戻った男の子の名前は『高橋 翔』。

凛はペンを受け取って、震える手で書いた。

『高橋 翔』


「……2人目だ」

凛は呟いた。「私の、2人目」


11月・高橋翔が誰かを止める日

屋上。

風が冷たい。柵の向こうに、2年生の女の子が座っていた。


「おい」

翔の声は震えてた。「降りてこい」


女の子は顔を上げない。「来ないで。触らないで」

「俺も、2ヶ月前にここに立ってた。凛さんに止められた。『生きろ』って言われた。

名前を知らない相手に『生きろ』って言っても届かないって、ケンジ先生が言ってた。

だから聞く。お前の名前、俺にくれ」


女の子は小さく言った。

「…美咲」


風が止んだ。

美咲はゆっくり立ち上がった。

翔は手を差し出した。


雪が降り出した。


職員室に戻った女の子の名前は『佐藤 美咲』。

翔はペンを受け取って書いた。

『佐藤 美咲』


「……3人目だ」

翔は呟いた。「俺の、3人目」


1月・佐藤美咲が誰かを止める日

屋上。

風が冷たい。柵の向こうに、1年生の男の子が座っていた。


「おい」

美咲の声は、1ヶ月前の翔より少しだけ落ち着いていた。「降りてこい」


男の子は顔を上げない。「来ないで。うるさい」

「私も、1ヶ月前にここに立ってた。翔さんに止められた。『生きろ』って言われた。

だから聞く。お前の名前、聞かせてくれ」


男の子は小さく言った。

「…拓海」


雪がまた降り出した。


職員室に戻った男の子の名前は『中村 拓海』。

美咲は書いた。

『中村 拓海』


「……4人目だ」

美咲は呟いた。「私の、4人目」


3月・卒業式の前日

定時制高校の桜は、まだ咲いていなかった。

でも職員室は、20人分の年賀状と、4人分の新しい証書でいっぱいだった。


「これで終わりだな」

アルドは言った。

「終わらないよ」

汐里が横で笑った。「また始まる」


ケンジ、凛、翔、美咲。

4人は前に立って、少しだけ大人になっていた。

拓海も、その後ろで顔を上げている。


『ケンジ→佐倉凛→高橋翔→佐藤美咲→中村拓海』

名前が、鎖みたいに繋がっている。


「俺らは、止められた。だから、今度は止める側になる。

先生たちが500年かけて作った、この鎖を、切らさない」


ミケは汐里の膝の上で丸まっている。

九条は横でメモを閉じた。「記録終了、としたいところだが」

「できないな」

アルドは笑った。「これは、終わらない」


5月6日・西の丘

5人と1匹は、また西の丘に来ていた。

500年前の戦場。今はただの草原だ。


「行け」

アルドは言った。「補習は終わった。授業を始めろ」


4人は頷いて、丘を下りていった。

街の明かりに向かって。


「……寂しいか?」

汐里が聞く。

「あ。でも、いい寂しさだ」

「私も。五百年ぶりに、人間でいられるから」


春の風が、桜の匂いを運んできた。


続編:鎖は繋がる

5月7日・新学期 1日目

ケンジは今日から正式に「担任補佐」。

机の上には、ミケの首輪と、九条のメモ帳。

『誰かを止められなくなったら、読み返せ』


6月・高木葵が誰かを止める日

柵の向こうに、2年生の男の子『石田 陸』が立っていた。

葵は言った。「私も、1ヶ月前にここに立ってた。ケンジ先生に止められた。『生きろ』って言われた」

陸は足を下ろした。

『石田 陸』


7月・石田陸が誰かを止める日

柵の向こうに、1年生の女の子『佐伯 美羽』が座っていた。

陸は言った。「俺も、2週間前にここに立ってた。葵さんに止められた。『生きろ』って言われた」

美羽は手を取った。

『佐伯 美羽』


新婚旅行2年目・5月6日

アルドと汐里は北海道の果ての岬にいた。

「来年も、ここ来よう」

「うん。誰も止めなくていい日を、毎年1日だけ作ろう」


記録第501年・九条のメモ帳より

戦争は消えた。理由は簡単だ。名前を呼ぶ習慣が残ったからだ。

2026年5月8日。

『ケンジ→佐倉凛→高橋翔→佐藤美咲→中村拓海→高木葵→石田陸→佐伯美羽』


鎖は続く

記録第505年・11月・森川唯が誰かを止める日

柵の向こうに、2年生の男の子『西村 颯太』が立っていた。

唯は言った。「私も、7ヶ月前にここに立ってた。亮先輩に止められた。『生きろ』って言われた」

颯太は足を下ろした。

『西村 颯太』


記録第506年・2月・西村颯太が誰かを止める日

柵の向こうに、1年生の女の子『小林 凛花』が座っていた。

颯太は言った。「俺も、3ヶ月前にここに立ってた。唯さんに止められた。『生きろ』って言われた」

凛花は手を取った。

『小林 凛花』


記録第506年・5月6日・西の丘

アルドと汐里は、また西の丘に来ていた。

手には12人分の名前が繋がった証書。

「あと8人で、3年B組と同じになる」

ミケはもういない。去年の冬、静かに眠った。

「俺らが止められなくなっても、鎖は続く」


記録第506年・9月・小林凛花が誰かを止める日

柵の向こうに、3年生の女の子『伊藤 美玲』が立っていた。

凛花は言った。「私も、6ヶ月前にここに立ってた。颯太先輩に止められた。『生きろ』って言われた」

美玲は足を下ろした。

『伊藤 美玲』


記録第507年・1月・伊藤美玲が誰かを止める日

柵の向こうに、1年生の男の子『佐々木 陸斗』が座っていた。

美玲は言った。「私も、4ヶ月前にここに立ってた。凛花さんに止められた。『生きろ』って言われた」

陸斗は手を取った。

『佐々木 陸斗』


記録第507年・5月6日・西の丘

14人分の名前が繋がっている。

「3年B組まで、後6人だ」

「これは、終わらない」


記録第507年・11月・佐々木陸斗が誰かを止める日

柵の向こうに、2年生の女の子『山本 結衣』が立っていた。

陸斗は言った。「俺も、10ヶ月前にここに立ってた。美玲さんに止められた。『生きろ』って言われた」

結衣は手を取った。

『山本 結衣』


記録第508年・3月・山本結衣が誰かを止める日

柵の向こうに、1年生の男の子『中島 悠斗』が座っていた。

結衣は言った。「私も、2ヶ月前にここに立ってた。陸斗先輩に止められた。『生きろ』って言われた」

悠斗は手を取った。

『中島 悠斗』


記録第508年・7月・中島悠斗が誰かを止める日

柵の向こうに、2年生の女の子『藤原 咲』が立っていた。

悠斗は言った。「俺も、4ヶ月前にここに立ってた。結衣さんに止められた。『生きろ』って言われた」

咲は手を取った。

『藤原 咲』


記録第508年・11月・藤原咲が誰かを止める日

柵の向こうに、1年生の男の子『小野 隼人』が座っていた。

咲は言った。「私も、4ヶ月前にここに立ってた。悠斗先輩に止められた。『生きろ』って言われた」

隼人は手を取った。

『小野 隼人』


記録第509年・2月・小野隼人が誰かを止める日

柵の向こうに、2年生の女の子『高橋 愛美』が立っていた。

隼人は言った。「俺も、3ヶ月前にここに立ってた。咲さんに止められた。『生きろ』って言われた」

愛美は手を取った。

『高橋 愛美』


記録第509年・6月・高橋愛美が誰かを止める日

柵の向こうに、1年生の男の子『松本 大輝』が座っていた。

愛美は言った。「私も、4ヶ月前にここに立ってた。隼人先輩に止められた。『生きろ』って言われた」

大輝は手を取った。

『松本 大輝』


記録第509年・7月・西の丘

アルドと汐里は、また西の丘に来ていた。

手には20人分の名前が繋がった証書。


『ケンジ→佐倉凛→高橋翔→佐藤美咲→中村拓海→高木葵→石田陸→佐伯美羽→田中亮→森川唯→西村颯太→小林凛花→伊藤美玲→佐々木陸斗→山本結衣→中島悠斗→藤原咲→小野隼人→高橋愛美→松本大輝』


「20人目か」

汐里が笑った。「やっと、3年B組と同じ数になったね」

「500年かかった」

アルドは草の上に座った。「遅すぎるだろ」


九条はメモを閉じた。「記録終了、としたいところだが」

「できないな」

アルドは言った。「これは、終わらない」


風が吹いた。草が揺れた。

誰かが誰かの名前を呼ぶ声が、また風に乗って聞こえた。


九条のメモ帳・最終追記

2029年7月8日現在、鎖は20人。

500年前、アルドは20人を救えなかった。

500年後、アルドは20人と、その先の全員を救った。


アルド。

お前が西の丘で剣を落とした日、世界は変わった。

お前が「すまぬ、負け」と言った日、世界は救われた。


俺は記録係だ。

だから書く。

誰が誰を止めたか。

誰が誰の名前を呼んだか。


これは、終わらない。

終わらせないために、俺らは生きる。


エピローグ・最終章

西の丘の風は、今も吹いている。

誰かが死のうとする夜に、誰かが『生きろ』と叫ぶまで。


そして、叫んだ声は、次の誰かに届く。


20人目が21人目を止める。

21人目が22人目を止める。

それは、500年前の1人の「すまぬ、負け」から始まった。


戦いは終わった。

言葉は続く。


完、にはしない。

「続く」にしておく。


鎖・全記録

500年前:アルド=ブラック騎士、汐里、九条=ホワイト騎士

2026年:3年B組20人

2026年~2029年:

ケンジ→佐倉凛→高橋翔→佐藤美咲→中村拓海→高木葵→石田陸→佐伯美羽→田中亮→森川唯→西村颯太→小林凛花→伊藤美玲→佐々木陸斗→山本結衣→中島悠斗→藤原咲→小野隼人→高橋愛美→松本大輝


名前を呼ばれ、名前を呼び、忘れられないように生きる。

それが、アルドと汐里と九条とミケの戦い方だった。


完


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