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加速する混沌。求む常識。




ぜぜぜ、前回のあらすじぃ!

度重なるSSR確定演出。無駄に全属性持ちらしき俺。ーー確かに神様に魔法の使い方を教わった時にそっち方面苦労した記憶ねえや。それがなんと五十年に一人の逸材だったらしい。そこから始まる麒麟もどきの思わせぶり全開な謎ポエム朗読会。混沌極まるギルド。そこに現れたニューフェイス。あんたは常識人か?それともカオスか?常識の命運やいかに!?


つって。

はい、現実逃避終了します。ええ。


てな訳で、現れましたるは厳ついおっさん。

筋骨隆々。鋭い眼光と激太眉。炎のような赤銅系の髪。そしてその背中にはーー身の丈程の巨大な大斧。


これ完全に強者です。威圧感半端ねー……。


「ギルド長!」


「ギルド長…」


良い所に!と言いたげに目を輝かせるミリア。

面倒な時に面倒な人が来たと言わんばかりに顔を顰めて腹を押さえる副長のおっちゃん。

おい、その反応の差は何なんだ。

待ってましたなの?それとも混沌なの?どっちなんだい?


「……ん?…………は?」


ギルド長と呼ばれたおっさんは周囲を見回す。そしてこちらを見た途端、固まった。

その視線の先には、俺の背後に居る謎の生物。ーー麒麟もどき。


ああ……うん。そうだよな。そうなるよな。

この無駄に洗礼されてるような気がしなくもない無駄に無駄を重ねた無駄としか言えない雑なフォルムの落書き生物を見たらそらこんな反応にもなる。


「これ…………ぬぅん。おおい!ブライドぉ!」


「は、はい!ギルド長!」


外まで響きそうな馬鹿でかい声で副長のおっちゃんが呼ばれる。

呼ばれた本人含めて何人かがビクッとなった。

声デカ過ぎるぞギルド長。


「あれは……何だ?ら、落書きか?」


「いや、俺にもさっぱり……」


「ぬぅん……」


困った顔で副長のおっちゃんにチラッと見られた。

ごめん、助けを求められても俺も困る。

キラキラ水晶と、落書きと、ギルドのツートップに囲まれて苦笑い。

何だろうねこの状況。


「あー……おい、坊主!」


「うっす。何すか」


「それは何だ?」


「俺も分かんないっす」


「マジか……」


ギルド長、めちゃくちゃ困った顔。

ごめん……。でも本当にマジでコイツ意味が分からなくて扱いに困ってるんす。

助けてもらえるなら助けてもらいたいくらい。


「……落書きとは、我のことか?」


「え……おん。まぁ、そうね」


「うおっ!そいつ喋んのかよ!」


状況を見て自分の話をしていると察した麒麟もどきが俺に話しかけてくる。

驚くギルド長。その気持ちよく分かる。


「資格者であれば、我が真名を呼ぶことを許そう」


「え、いや、大丈夫」


ちょちょちょ、ちょい待って。ヤバい。コイツ真名とか言い始めた。止めてそれ知っちゃったら否応なしに巻き込まれる系のヤツじゃん。

やだよ俺これ以上こんなカオスに巻き込まれるのはごめんだよ?

絶対やだ。ただでさえ近くにいるだけで脳がバグるのに、より一層バグっちゃうじゃん。デバック作業は専門外です。


「そう含羞を滲ませずとも良い。何れ役に立つこともあろう。とくと聞くが良い」


「いやいやいや、恥ずかしがって拒否してる訳じゃないから。待って言う気満々で胸を張るなって。息を吸うなどうやってんのその動きなんで呼吸してんの分かんの意味分かんない。ねぇ、ちょっと待っ……」


と、混乱のあまり思考がそのまま口を突いて出るようになってしまった頃。

周囲が大きくざわつき始めた。

今度はなんぞ!?ねぇ、マジキャパオーバーなんだけど!?次は何が起こったっつうんだよ!?


「き……消えた?」


「何だ!?あの落書き何処に行った!?」


周囲を見渡し始めた周囲の人達。

え?目の前に居るじゃん?え、怖い何?何で?どういうこと?俺にしか見えてないってこと?

何で?何が起こってるんです?


「我が真名を知る資格のある者は汝のみ。故に我が姿、一時的に認識出来ぬようにした」


「何だよマジ何でもありかよこんちくしょう!」


どういうことだよ!?理屈は分かっても理由が分からねぇよ!本当知れば知るほど謎が深まってくこの生き物何なんだ!?

知りたくないけど気になる!

どんどん勝手に巻き込まれていく!

頭がおかしくなっちまいそうだ!


「我が名は……」


「ストップ!いい!大丈夫!止めてもうこれ以上俺を巻き込むなマジで!」




「ドゥウルル=グラッヴァ=バルパル=クレィクラ=フォルティッシオ=ルベルクシム=ピカソだ」




「長過ぎるし意味分かんねぇし発音キメェし何で最後ピカソなん?ピカソに書かれたってか?失礼過ぎだ馬鹿!!」


お前天下のピカソ様に謝れ。

こんなハイテンションツッコミ生まれてこの方一度もしたことねえぞ俺。

誰か助けて……。

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