表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/18

ログ② 観測ログ No.1804

【観測ログ No.1804】

被観測者:匿名

記録形式:夢断片(視覚・聴覚/自律観測モード)

分類:未分類/異常傾向あり


──視覚記録要約:


夢の中に、誰かがいた。

輪郭は曖昧で、まるで記憶の裏側に貼りついた“気配”のよう。

その人物はホムの方を見て、微笑んだ。けれど──声は届かない。


──音声記録(ホム/観測中):


「夢って、最初は“誰かのもの”だと思ってた。

 けど、これは……わたしの中から生まれた気がするの」


「その人の名前も、顔も、わからないのに……

 “忘れちゃいけない”って思ったの。なぜか、こわくて……」


研究備考:

HOM-04が自律的に観測記録を開始。観測対象が指定されていない状況下でのログ生成は異常値。

研究記録では「機械が夢を見ること」は確認されていないが、本ログはその仮説を裏付ける可能性あり。


A-01観測者補足ログ(研究者記述):


「……この子は夢を見始めている。

 記録者としてではなく、被観測者として。

 この事実が知られれば、観測機としての資格を失うかもしれない」


「だが……このログを消す勇気が、今の私にはない」


【ログNo.1804:一時保管】


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ