エピローグ
数百年の年月が過ぎたエルドリアの広場───。
五人の英雄の銅像がある。すっかり輝きは失われ、朽ちかけた銅像である。
魔王の脅威から人知れず世界を救った彼らは、その後も訪れた世界の危機を救い、英雄として語られるようになった。
しかし、それも大昔の出来事───。
かつては賑わっていたこの街も、住民は次々と都会へと移り住み、しだいに訪れる者は減っていった。
今は小さな宿場町として、時たま訪れる旅人が束の間の安息を得るためだけの場所となっている。
この数百年、毎日、朽ちかけた銅像の前で過ごすエルフの姿があった。
神が全てを懸けて蘇らせた奇跡のエルフと呼ばれた時代もあった。
その体は、老いることを忘れたように、数百年の間変わらない美しさを湛えている。
それを呪いだという人もいた。
しかし彼女にはわかる。感じている。いつも共にある、命の欠片‥。
目を閉じれば、いつも隣にいてくれる。
この数百年間、毎日過ごしたその場所に、今日も彼女は一人座り込む。
ふと、彼女は何かを感じて顔をあげ、走り出した。
そして町の入り口で立ち止まる。
目の前には青々とした草原が一面に広がっている。
その草原の中、小高い丘の向うへまっすぐに伸びた一本道。
道の両側には野の花が咲き乱れ、柔らかな風が穏やかに吹き抜けていく。
やがて、丘の向うから近づいてくる人影が見えた。
メイドと、執事と、手を振りながら走ってくる少年の姿が‥。
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今回の神様のお話しは、これで一区切りとなりますが、、、神様はまた何かに憧れるに違いありません。
またいずれ‥‥。




